みなさんこんにちは。家庭教師の西村則康です。

今回は、「鉛筆の持ち方のウラに潜む、成績に関係する意外な重大ポイント」についてお話ししたいと思います。

 「鉛筆の持ち方」と聞いて、ハッと我が子の顔が浮かんだ親御さんも多いのではないでしょうか。鉛筆やお箸を正しく持てるかどうかは、子どもにとってはなかなか大きなテーマですよね。

 ですが、大きなテーマだけに、やはりウラに潜む問題点も大きいのです。ズバリ、鉛筆の持ち方は、子どもの成績の善し悪しや、学習の能率に、非常に深く関係しています。

鉛筆の持ち方が悪い子は、ほとんどの場合、鉛筆を立てている

 小学生の頃はもちろん、高校生になっても、持ち方が悪いため損をしている子どもがたくさんいます。

 私の生徒の中にも字が汚い子は本当に多くて、「うちの子は字が汚いから計算ミスばかりする」と、お母さんが困って相談にみえます。でも、「字をきれいに書きなさい」と何度言っても直らないというのです。

 それで、子どもの様子をよく見ると、その計算ミスは、実は鉛筆の持ち方が原因だったということが多々あります。

 正しい持ち方は、上から俯瞰(ふかん)で見ると鉛筆が斜め45度になっている状態です。

 さらには、持った状態のまま、片目で鉛筆を見てみてください。正しく持てていれば、右目だけでも、左目だけでも、鉛筆の先を見ることができると思います。もし片目でしか見えていないということがあれば、持ち方が正しくないということなのです。

 持ち方が悪い子どものなかで最も多いのは、親指と人差し指で巻き込むように握りしめる持ち方です。それは、幼児がスプーンや箸を初めて持った時を連想させます。また、親指、人差し指、中指、薬指、それぞれの指先に力を入れて立てるように持つ子もいます。

 鉛筆の持ち方が悪い子は、ほとんどの場合、鉛筆を立てて持っています。時には鉛筆の頭が向こう側に傾いていたりもします。持ち方が悪いせいで、文字を書きながらシャープペンシルの芯がポキポキ折れてしまう子もいます。

 試しに、さきほど説明した持ち方で文字を書いたりしてみてほしいのですが、文字だけでなく、たとえば間違った持ち方のまま線を引くと、安定感がなく、手を動かせる範囲も狭いので、書いていてとても疲れます。

 書きにくいのはもちろんですし、変に力が入るのでまっすぐ線を引けない子も少なくありません。特に、横線をうまく引けないのが特徴です。