「育児・仕事の両立支援は、代替人員のいる大企業でなければ実現できない」という見方がある。今回は、社員102人のセントワークス株式会社(東京都中央区)の取り組みを紹介。同社では残業する際、必ず「恥ずかしいマント」を着けなくてはならない。一体、どんなマント? 社員はどんな顔をして残業をしているのか? 早速、潜入取材を開始した。

紫色のマントに退社予定時刻を背負って残業

 セントワークス株式会社には「必達ノー残業デー」という日がある。毎月第3水曜日、必ず定時で業務を終了するのだ。また、部署によっては月2日程度の「セルフ・ノー残業デー」を設定している。

 万一、この日に残業しなければならない場合、社員に義務付けられているのは“恥ずかしいマント”の着用だ。お星様が輝く紫色のマント。背中には退社予定時刻を書き込んだ紙を貼る。「かなり恥ずかしいですよ」と社員達は口を揃える。


“恥ずかしいマント”を着けて残業する社員達。紙に退社予定時刻を記入して、マントに貼っている

 このほか、セントワークスは残業削減を目指して、主に以下のような取り組みを実施している。

・【ワークライフバランスプロジェクト事務局の設置】
 社内にワークライフバランスコンサルティング担当を1人設置し、社長との2人体制で事務局を運営。各部署でも、責任者とは別にワークライフバランス担当を置き、現場で課題に取り組む。

・【「朝メール/夜メール」による時間管理と情報共有】
 朝にその日の予定、夜に朝の予定と比較した実績メールを部署全員に送信。個人のタイムマネジメント力の向上と情報共有を図る。部下からのメールに対して、上司は優先順位、改善点のアドバイス、モチベーションアップなどのコメントを返信。

・【ワークライフバランス定例会・カエル会議を通した業務の見直し】
 月に1回、ワークライフバランス事務局、各部署責任者、各部署のワークライフバランス担当者が集まり、部署を越えて情報共有や意見交換を行う。

 また、月1回、各部署で「カエル会議」を開催し、課題の洗い出しと改善のためのアクションプランの決定や進捗確認を行う。
 年1回、役職者と一般社員(主に中途採用者)向けにワークライフバランス研修を実施し、意識付けを行う。

次ページから読める内容

  • 8カ月間で残業時間はほぼ半減し、利益は前年比162%とアップ
  • 「東京ワークライフバランス認定企業」や内閣府「カエルの星」の認定も受ける
  • ワークライフバランスとは、「福利厚生」ではなく「経営戦略」
  • 時間を意識することで、社員の「計画」と「行動」が変わった
  • 1日の終わりに届くメールで、部下全員の心の状態を把握する
  • 疲弊感を解消すれば、モチベーションは高まる
  • トップダウンではなく、ボトムアップでワークライフバランスを推進

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