イクボスの役割は“翻訳と仲介”、そして両者を“同志”に変えること
それぞれの言い分を聞きながら、ボスが果たすべき役割は“翻訳と仲介”です。誤解や思い込みがあると気付けば、「今こう言ったけど、こいつはそんなふうには思っていないと思うよ」と必要に応じてフォローし、相互に相手のことを理解するプロセスを助けていきます。
だいたい、本音をぶっちゃけられたなと思ったら、次に“相談”しましょう。
「そうか。何とかしなといけないことがよく分かった。みんなには笑顔で働いてほしいもんな。でも、オレ一人の力ではどうしようもできないから、助けてくれないかな。君達は下のメンバー達への影響力も大きいし。どうしたら状況が良くなるか一緒に考えくれないか? 何かあったら責任はオレが取るから」
最後の一言は重要ですよ。ここから先のトラブルの責任は自分が引き受けると明言することで、部下は安心して“対立解消プロジェクト”に参加してくれます。こうして、対立していた2派のキーパーソンを、同じ目的に向かう“同志”に変えることで、職場の環境はぐっと改善されるはずです。
この対立解消の方法は、いろんなシーンで応用できると思います。子どもの兄弟げんかや、小学校のPTAにありがちな専業ママVS働くママの対立にもきっと有効(後者に関しては、先生が仲介役になってくれるとスムーズなのですが…)。参考にしてみてください。
このように、部下の間で生じた対立をスマートに解決できるのもイクボスに求められる大事なスキルです。