子どもの頃、あなたは将来どんな仕事に就きたいと思っていましたか? 

 ランドセル素材などに使用される人工皮革「クラリーノ」を製造・販売するクラレは毎年、新小学1年生を対象に、「将来就きたい職業」についてアンケート調査を行っています。今年も2014年入学の新小学1年生(男女各2000人)を対象に行った調査結果が発表されました。どんな職業に就きたいと思っているのでしょう。

男の子の夢は、サッカー選手か野球選手

 新小学1年生の男の子が夢見る職業の第1位は「スポーツ選手」、2位は「警察官」でした。「スポーツ選手」は、調査開始以来16年連続で首位の座を守っている人気の職業で、その内訳を見ると、「サッカー」が61.3%、「野球」が22.3%と、この2つが大半を占めています。

 2位の「警察官」は、過去最高の支持率となりました。これまでのデータと比べると、今年は1位と2位の差が最も小さくなっています。4位の「TV・アニメキャラ」は急激に人気が伸びており、5年前と比べると2.7倍まで伸びています。

 一方、人気が落ちている職業もあります。5年前に2位にランクインしていた「職人」は、今年9位まで順位を下げています。

小学校を卒業した男の子は、理工学系への関心が高い

 成長とともに、この順位も変わります。2014年3月に小学校を卒業した男の子に同じアンケートを行ったところ、1位は変わらず「スポーツ選手」でしたが、2位に「学者」「大学教授」「科学者」がランクインしています。新1年生のアンケート結果では10位でした。

 なぜ、こんなに差がついたのでしょうか。調査を行ったクラレは以下のように分析します。「バラエティーやニュースなどの露出が増えているためでしょう。新1年生は、テレビで学者や科学者を見ても、それがどういう仕事なのか、あまり認識できません。しかし、小学校を卒業するころになると、これらの職業の内容がわかるようになり、憧れる男の子が増えるのだと思います」(IR・広報部主管、長谷川壮さん)

 新1年生に人気の「警察官」「消防士」「医師」といった人を助ける職業は、卒業生だと圏外まで落ちています。反対に、「建築家」「設計士」「ゲーム関係」「エンジニア」など、理工学系への関心が高くなっているようです。