娘は学校の成績はよく、常にトップを競っているのだが、模試は習っていない計算方法なども出題され、苦戦したようだ。自信満々で受けたのだが、66人中15位(国語6位、算数20位)という結果だった。10位以内には入れると思っていた娘はガッカリしていたようだが、上位30%に入るともらえるSランク表彰状を受け取り、先生に「よくできてますよ」と言われた途端、「これからだ!」とやる気になっていた。娘は”順位が知りたい”というタイプなので、常にテストで順位を決める進学塾が向いているようだ。

 模試の結果について旦那は「塾に行っていたわけじゃないんだから、こんなもんじゃないの。でもさ、娘が行きたいところって倍率5倍だろ? 13位くらいまでが合格ラインだよ。今の時点では不合格だな!」と厳しい通告。娘が凹むのではないかとヒヤヒヤしながら娘を見たが、娘は「あっ、そう」と平然としていた。これから頑張れば合格ラインに絶対入れるという謎な自信があるらしい。

「塾の先生は父さんより分かりやすいよ!」という言葉に旦那はムッ(笑)

 いよいよ春期講習から授業が始まった。ドキドキしていたが、塾の初日、娘は満面の笑みで帰ってきた。

 「いや~、塾の先生は教え方がすごくウマイよ! 父さんより分かりやすいよ!」

 いつも勉強を教えている旦那はムッとしていたが、私は娘の笑顔を見てホッとした。すでに習っている子達は色分けするための蛍光マーカーを使いこなしていたとのことで、慌てて旦那と一緒に買いに行っていた。他の友達から色々な刺激を受けながら、楽しそうに塾に通っている。先生によると、娘は積極的に手を挙げ、授業に参加しているとのことだ。これで一安心。

 正直言って「塾なんてどこでもいいよ」と軽く考えていたので、こんなに悩むとは思っていなかった。結婚してから大きなケンカもなく、似た者同士だと思っていた旦那も、教育に関しては全く別の考え方だったということも分かった。今年小1になる下の男の子はタイプが全く違うため、いずれまた教育問題で旦那とぶつかることもありそうだ。

 取りあえず、現時点では娘に合った塾を選ぶことができたので、まあヨシとしますか。

(文/石井和美)