「真空調理」ボタンを押すだけのワンタッチ操作

 真空ジュースミキサーといっても、操作方法はほとんど通常のミキサーと変わりません。違うといえば、蓋を厳重に密閉することぐらいでしょうか。「真空ミキサー」と「真空保存」という2つの自動モードを用意するほか、一般的なミキサーと同じ「フラッシュ」と「ミキサー」のボタンを用意しています。

 食材をある程度小さくカットし、ミキサーボトルに入れます。上限のラインがありますので、そのラインを超えない程度に入れておけば大丈夫です。

 蓋を閉めて、空気を抜くための「真空アーム」をしっかりと蓋に装着します。電源スイッチを入れ、「真空ミキサー」ボタンを押すと調理がスタートします。約1分かけて約0.3気圧に減圧し、約1分ミキシングして調理終了です。

食材を入れて、蓋を閉めます
食材を入れて、蓋を閉めます

蓋の上に真空アームをしっかりと装着します
蓋の上に真空アームをしっかりと装着します

電源を入れ、「真空ミキサー」ボタンを押すと調理スタートです
電源を入れ、「真空ミキサー」ボタンを押すと調理スタートです

 初めて真空ミキサー調理を終えた後、ちょっと不安な感じがしました。というのも、ミキサーボトル内の見た目が完全に一般的なミキサーと同じなのです。「泡が立たない」はずなのですが、見た目は結構泡立っているように見えますし、その泡のせいか、色も薄く見えます。

後で紹介する、りんごとキウイと小松菜のスムージーを作ったところ。結構泡立っているように見えます
後で紹介する、りんごとキウイと小松菜のスムージーを作ったところ。結構泡立っているように見えます

 しかし、そんな不安も、真空アームを取り外す解除ボタンを押した瞬間に解消されました。

 解除ボタンを押すと「プシューッ」という音がして、ミキサーボトル内に空気が流入していくのが分かります。それと同時に、調理した生ジュースのかさが明らかに減り、色も鮮やかになるのです。

真空アームのロックを解除した途端、鮮やかな緑に変わりました
真空アームのロックを解除した途端、鮮やかな緑に変わりました

 真空状態で膨らんだマシュマロが標準気圧状態で縮む(元に戻る)のと同じように、生ジュースも縮んでいるようです。要するに、約0.3気圧の状態で生ジュース内に混入した泡(約0.3気圧の泡)が、約1気圧に加圧されて小さくなったのでしょう。

 私は娘にも見せたのですが、とても驚いていました。減圧中にじわじわ膨らんでいくマシュマロが弁を開けた瞬間に縮む様子を見るのは、なかなか感動ものです。解除ボタンを押したと同時にかさが減り、色が鮮やかになる生ジュースにも2人で笑ってしまいました。30年ほど前に理科の実験をしていたときのような気分になりました。