かなり本格派の「真空状態」を作ります!

 真空ジュースミキサーは、ミキサーボトル内の空気をコンプレッサーで抜き、「真空状態」にしてミキシングするというものです。ボトル内の空気を抜くために泡立ちが少なく、酸素も少なくなっているため「食材が酸化しにくい」という効果があるとのこと。つまり食材の味が落ちないし、栄養素も一般的なミキサーよりも多く残るという効果があるそうです。

 では、そもそも真空ジュースミキサーの「真空」というのはどういう状態なのでしょうか。

 JIS(日本工業規格)によると、真空とは「通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態」のこと。「圧力そのものをいうのではない」とのことです。つまり1気圧に満たない気圧の状態になっている空間はすべて「真空」ということですね。

 ちなみに、日立アプライアンスの冷凍冷蔵庫「真空チルドシリーズ」は、冷蔵庫下部に配置した「真空チルドルーム」の空気を抜くことで約0.8気圧の「真空状態」を作り、食材の酸化を抑制しています。

 今回紹介する真空ジュースミキサーは、それをさらに上回る約0.3気圧の真空状態を作り出して調理するといいます。

 0.3気圧の真空状態とはどの程度のものなのか、目で見て確認できるやり方を教わったので紹介しましょう。それは「マシュマロ」を使う方法です。

 真空ジュースミキサーには回転刃の付いたミキサーボトルのほか、真空状態で保存できる保存用ボトルも付属しています。そちらを使って真空状態を作ってみましょう。

真空状態で保存できる保存用ボトルにマシュマロを入れたところ
真空状態で保存できる保存用ボトルにマシュマロを入れたところ

 大きめのマシュマロを3個、真空保存用ボトルの中に入れ、真空ジュースミキサーの「真空保存」ボタンを押します。すると約1分ほどかけて内部の空気を抜き、約1気圧から約0.3気圧まで減圧していきます。その間に、みるみるうちにマシュマロが大きくなっていくのが分かります。

空気を抜いていくと、マシュマロが次第に大きくなるのが分かるでしょうか
空気を抜いていくと、マシュマロが次第に大きくなるのが分かるでしょうか

 保存用ボトルの弁を開けると、一気にマシュマロが元の大きさに戻ります。大気圧で押さえ付けられていたマシュマロが減圧によって膨らみましたが、また空気がボトル内に流入したことによって元の大きさに縮んだという感じですね。

 では、実際にこの機能を使って生ジュースを作ってみることにしましょう。