家庭料理を作りたいパパが増えてきている

―滝村さんが「パパ料理研究家」になって5年が経ったそうですがこれまでパパ料理を広めるためにどんなことをしてきたんですか?

滝村「メディアへの露出はもちろんですけど、各地で講演会や料理教室を開いたり、親子向けのイベントに参加したり、パパを対象にした活動にも関わってきたりしました。ウェブ上でもブログを欠かさずに続けていたり、Facebookページなどを通じて情報を発信したりしています」

―5年間で、パパ料理をする人は増えていると感じますか?

滝村「確実に増えていますよね。このイベント(イクメンCero)にもこれだけ多くの人がパパ料理に興味を持って来てくれたりするわけだし、5年で確実に雰囲気は変わっていますよね。」

―そういう中で、さらにパパ料理を広げるためにしていることがあるんだとか。

滝村「2014年4月3日に『日本パパ料理協会』というものを立ち上げました。今までは、基本的に僕が一人で動いてきたような感じだったんですけどこれだけ周りに力強いパパ料理仲間が増えてきたなら、みんなで一緒に広めていこう、と考えたんです」

「世は幕末ならぬ卓末」、男のノリで考えるとこうなる

―しかし…ホームページを見ると…、設立の背景やコンセプトなどの文言でかなり遊んでいますよね?

滝村「そうですね(笑)。基本的に幕末など歴史ものの言葉でまとめています」

―「世は幕末ならぬ『卓末』」とか?

滝村「好きなものしか食べないとか孤食の問題とか食卓が乱れていることを『卓末』と言ってみたりとか。その中で、一緒にごはんを食べることの大切さを伝えることを『共食維新』としたり、パパ料理をする人のことを『パパ飯士(はんし)』と言ってみたり(笑)

―これを決める打ち合わせは本当に楽しそう。

滝村「いやー楽しかったですね。ほとんど高校生くらいのノリでした。男っていくつになってもこういうこと考えるのが好きですよね」

―飯士には簡単になれるんですか?

滝村「なれません(笑)。いや、思いを持っていればなれますけど、あまり簡単になってしまえるようにするより、ちゃんと真剣にやってくれる仲間と集いたいです。そのためにホームページで飯士募集をしていますが、入力はかなり面倒臭いと思いますよ(笑)。作文みたいなものも書かなきゃいけないし。でも、それを乗り越えた人でないと、あまり意味がない。こっちも本気なので」

―掟も厳しいですよね?

滝村「厳しいっていうのかな(笑)。ただ、これも多めに作りましたね。坂本龍馬が作った『船中八策』にかけて『男厨八策』としています。『台所解放』『旬菜瞬時』『料理貫徹』『号令徹底』『偏食阻止』『適時適食』『伝統継承』『共食有限』の八つ」

―すごい漢字だらけですね。

滝村「えらい難しい雰囲気でしょ?(笑)。もちろん一つ一つに意味がありますけど、幕末っぽい雰囲気もやっぱり大事なので」