「准保育士」導入は逆効果?

 「准保育士」は、子育て経験者が簡単に取ることのできる民間認証資格として構想されています。とすれば、それは「主婦パート」という感覚で、安い賃金で雇える人材になっていく可能性が非常に高いといえます。

 「准保育士」が担任(最低基準人員)として現場に入れば、「正」保育士に責任が集中し、その負担はさらに重くなります。さらに、賃金の低い「准保育士」の保育労働市場への流入によって、保育に従事する者全体の賃金水準までもが低下するでしょう。

 こうして①担任に専門性の低い人材が導入されること、②適正な人材の確保の一層の困難化という二重の打撃により、保育の質が低下していくことは容易に想像できます。子どもたちは、その保育に毎日・長時間直面しなくてはならないのです。

 むしろ今必要なのは、保育士の待遇を改善することによって離職率を抑え、潜在保育士の復帰を促進し、また長期的に保育士志望者の裾野を広げることではないか、「保育園を考える親の会」はそう訴えて、「准保育士」導入に反対を表明しました。

 ちなみに、ハローワークで求職した潜在保育士に対して2013年5月に実施された調査では、保育の仕事を希望しない理由として(複数回答)、「賃金が合わない」が47.5%で最多得票となり、「他業種への興味」43.1%、「責任の重さ・事故への不安」40.0%、「自身の健康・体力への不安」39.1%、「休暇が少ない・取りにくい」37.0%などに票が集まりました。これらの問題が解消されたら保育士を希望するかどうか聞いたところ、「希望する」と回答した人は63.6%にのぼっています。

 厚労省によると、保育士の平均給与(2012年)は月21万4200円で、全業種の平均より10万円以上低かったことが分かっています。 


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