この結果として、子どもたちは今まで紙で行っていた学習の2倍以上の量を、アプリでは進んで学べます。紙の教材と同じ量の問題を用意すると、アプリゼミではだいたい半分の時間で終わってしまいます。もちろん楽しく学んでも身につかなくては意味がありませんが、実際に学習してみてテストの点数が上がったことも確認しています。

全国の子どもとランキングで競える

――アプリゼミではどういった講座が用意されているのでしょうか。

床鍋 今年展開しているのは小学1年生の講座のみですが、国語と算数、そして英語を用意しています。

 国語では、ひらがなを書き順を覚えながら書く練習ができます。書き順に従って書くのですが、その際に出る効果音も作り込んでいます。最後にシュンという音が出るのですが、これは「はらう」ということを意識させているのです。


国語の書き方練習。「はらう」動作の場合は、効果音を変えて動作を意識できるようになっている

――算数はどうですか。

床鍋 算数では、最初に動物をドラッグして種類ごとに分け、数を数えるためにモノを分類するところから始まります。間違えた場合には、ヒントが出ます。それを見ながらやることで、正解にたどり着けるわけです。


算数では指をドラッグして動物を分類していく。子どもはドラッグという操作が大好き

 また、算数には「ドリル」が用意れており、学習がある程度進むと出現します。ドリルを終えると、アプリゼミを使っている全国の子どもたちのランキングが出るようになっていますが、これが子どもたちにとても人気です。

――英語はどうですか。

床鍋 小学校低学年は英語の学習指導要領がないので、教材はオリジナルです。昭和女子大学付属の小学校と幼稚園で実際に行われている英語の授業のノウハウを取り入れています。

 学習はすべて英語の音声中心で進み、日本語の説明はまったく出てきません。子どもは何を言っているのか分からないはずなのですが、英語の説明を聞いて画面を操作しているうちに、だんだんと英語を聞く耳が養われていきます。


英語の学習画面には日本語での指示がない

――見ていると、楽しそうな画面でついやりたくなりますね。

床鍋 英語に触れたこともない子どもでも、英語の発音を聞きながら画面を操作するのが楽しいので、自分でも声を出すようになります。これがエデュテインメントなんですね。

 アプリゼミはユーザーテストを何度も繰り返すことで、子どもが楽しく操作しながら学べる教材に作り込んでいます。子どもは楽しいと勉強が好きになり、また進んで勉強に取り組みたくなります。こうした好循環を作ることを目指しています。

ゲーム配信のノウハウを教育に生かす

――なぜ他社のように、専用端末を配布したサービスにはしなかったのでしょうか。

床鍋 iPadやAndroid端末などのタブレットは、すでに所有している家庭も多いと思います。また、この機にタブレットの購入を考えたとしても、市販の端末だといろいろな選択肢がありますよね。またサービス提供側としても、専用端末を配布する必要がないと、月額の受講料を抑えることができます。月額980円に設定できた理由はここにあります。