3つめは「書くこと」にこだわっているということです。チャレンジタッチのタブレット画面は静電圧式ではなくて感圧式になっているため、鉛筆と似た書き味になります。タッチペンも鉛筆に近い形状です。
また、紙のほうがより良く学べる学習内容については、紙のテキストを同時に配布しています。記述力を見る「赤ペン先生の問題」や、漢字のポスターや漢字辞典などの一覧性のあるもの、そしてまとめテストですね。
赤ペン先生の採点もタブレット上で
――チャレンジタッチには紙のテキストもありますが、タブレットですることと紙ですることの使い分けを教えてください。
木村 チャレンジタッチは、タブレット端末だけで学習はすべて完結します。紙のテキストは補助的なものです。例えば「赤ペン先生の問題」が年に3回あるのですが、これは、記述力や読解力を試す問題に絞っています。
――紙ベースの「赤ペン先生の問題」は郵送で送り返すようになっていますが、答え合わせはどのような形になるのですか。
木村 データ化されてタブレット端末上に回答が返ってきて、丸付けもアニメーションで表現されます。我々は「動く赤ペン」と呼んでいるのですが、本当に目の前で赤ペンで採点してくれているような感じになります。
――タブレットの場合、すぐに答えの○×が分かるのがいいですね。
木村 ただ低学年向けの教材の場合は、間違っていてもすぐに×とは出ません。間違ったショックを受けて勉強するのが嫌になってしまわないように、いったん考えさせるような表示を出しています。これが3年生以上になると、そろそろ自分で判断ができるので、即座に×と出るようになります。
――教材はどのような作りになっているのですか。
木村 自分で画面を操作しながら、理解してもらえるような学習内容にしています。例えば理科の教材で「空にどのくらい雲があったら曇りなのか」を教える学習内容がありますが、これはペンを使って自分でメーターを動かし、雲の量を増減できます。子どもたちは変化する青空と雲の画像を見ながら確認できます。
――子どもの学習意欲を上げるための仕掛けはありますか。
木村 学習を終えると、子どもたちは「チケット」がもらえます。このチケットを使うと、ゲームを遊べたりする「放課後ランド」に行くことができます。チケット1枚で30分遊べるようになっています。ゲームもありますが、単に遊ぶだけでなく、学習に役立つようなゲームを用意しています。(編集部注:「放課後ランド」は小学3年生〜5年生対象)
隠れた狙いは「家族のスタイルを変えること」
――子どもが勉強したことを、仕事中の親は知る仕組みはありますか。
木村 学習が終わると保護者にメールを送る「おうえんネット」という機能があります。保護者からもメッセージを送れるようになっています。
――親が遠くにいても、学習したことを褒めてもらえると子どもはうれしいですよね。