曽山 また、子育て支援や女性支援に強い事業者と連携して「ほんとうは楽しい仕事&子育て両立サロン」プロジェクトのパートナーをやらせていただいています。働く母親として職場復帰する方の両立支援の一助になれればいいな、という思いもあります。

 「フツーのママ」同士が社会とつながり、輝いていける社会にしたい。babyCo運営を通して、多様な働き方を実現させていくという夢を信じて頑張っていきたいです。私自身も本当に「フツーのママ」です。独立も自営も初めてなので、様々な方からお叱り・ご指導をいただきながら何とかやっています。

会社の仕事は面白く、課長昇進も間近に。しかし、妊娠で一転してしまった……

―― 最後に、働きながら子どもも持ちたいと考える若い人へのメッセージをお願いします。

曽山 私はちょうど10年前、27歳で1人目の子どもを産みました。それまでは仕事がとても面白く、課長昇進も間近で、自分の時間はすべて仕事や趣味に充てられる状況でした。それが、妊娠が分かった途端、一転してしまった……。会社の中の様々な制約に初めて気付いたわけです。やはり子育てしながら仕事にまい進するのは難しい環境なのだ、と。

 でも今、長男の出産から10年経ってみて、正直「それでも何とかなる。だから大丈夫なんだ」って言いたい気持ちでいっぱいです。10歳になったばかりの息子が、思いやりあふれる自慢の子であるが故、自分のやってきたことはすべて報われている気持ちになっているからかもしれません。

 やんちゃざかりの10歳男児ですから、日々とんでもないことも起こります。でも、こうして無事成長させてこられたことだけで、私は親として100点なんじゃないの?(笑)とも思います。

 だいたいのことは「何とかなる」と思えるようになること。そして本当に困ったときに「誰か助けて」と声を上げられるようになること。それができれば、子育てはずっとずっと楽になると思います。

 今もたびたび夫婦ゲンカもしますし、子どもの気持ちに寄り添えず凹んだりもします。修行中で偉そうなことは言えませんが、自分の周囲から少しずつ少しずつ社会を変えて、過ごしやすい環境にしていけたらいいな、という気持ちでいます。

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 「保活」界のジャンヌ・ダルクの実は意外にも普通な素顔が伝わったでしょうか。そうはいっても、困っている友人のためにボランティアで相談に応じたり、行政と協力していろんなプロジェクトに関わるなど「やっぱり普通じゃない…」と思うかもしれません。

 曽山さんのお話に繰り返し出てきたのは「仲間」とか「一緒に頑張る」という言葉。どこの街にもきっといるであろう、曽山さんみたいな人と、まずは一緒に何かをやってみる、というのはどうでしょう。そのうちに「大抵のことは何とかなる」と思えてきて、そういうふうに思って行動する人が増えてきたら、たぶん、今よりもっと子育てしながら働きやすい社会になっているのではないか。曽山さんと話しながら、そんなことをしみじみ感じました。