曽山 それでも増えない、間に合わない。私にできることはないか。そう考えた結果、私は2013年11月、子連れで働けるスペース「こどもコワーキングbabyCo」(東京都杉並区)を立ち上げました。仕事のあり方に多様性があれば、もっと多くの人がキャリアを諦めずに済むはずだ、と考えたからです。

 都市部では育休明けの正社員でも、フルタイム勤務者でも保育園への入園がかなわない場合があります。この実情を鑑みると、フリーランスや求職中の保護者が置かれた状況はさらに厳しいでしょう。ではその人達は保育を必要としないのか、というとそんなことはありません。

 認可保育園という行政サービスを使うことができない人達に、個人として何ができるか考えた結果の一つが、「子連れで仕事ができる環境を用意する」ことだったんです。キャッチフレーズは「子どもも仕事も楽しもう!」。子どもと一緒にいながら仕事にも集中できるって、素晴らしいと思いませんか?

前の職場ではマタハラに悩み、退職。子ども連れのコワーキングスペースを立ち上げた

―― 昨年お会いしたとき、曽山さんは会社員でしたよね。当時「やりたい」とおっしゃっていた子連れワーキングスペース事業を、本当に実現したんですね……。

曽山 そうなんです。私が勤務していた会社は、マタハラなどを含む就労環境の悪さからやはり長く続けられないという思いが否めませんでした。そして、「やっぱり子育て支援をしたい!」という思いで退職を決意しました。

 現在は独立し、コワーキングスペースの運営、キャリアカウンセラー、IT活用支援を仕事にしています。その傍らで子育て支援団体「杉並こどもプロジェクト」を運営しており、時間の使い方が目下の課題です。


「こどもコワーキングbabyCo」の室内