孫への愛情があるからこそ、真剣に怒ってくれる

 ——同居だと、急なお迎えのときなどいつでも頼めて、ワーママにとっては羨ましい状況な気がしますが、実際はどうなのでしょう?

川上 「確かに、とても助かっています。母は料理も得意で栄養バランスの取れた食事を作ってくれて、子どもの面倒も見てくれて、本当に感謝しています。それに、家族だからこそのいいところは、子どもに無条件の愛情を注いでくれることです。きちんと怒ったり、勉強を見たり、興味や関心の芽をちゃんと拾ってくれたり、子ども達をよりよく成長させようとしてくれる人が親以外にも身近にいることは、子ども達の成長にもいいことだと思ってます」

宿題まで見てもらえる同居の母 ありがたい存在
宿題まで見てもらえる同居の母 ありがたい存在

飯田  「そうですよね! うちも子どもがなかなかちゃんと片付けができないなと思って注意していたら、ある日義母が『子どもがプリントを片付けられる棚がこの家にはないのよね。片付ける場所をきちんと用意してあげたらどう?』と言ってくれて、ハッと気付きました。私たち親が忙しくてつい見落としていることを、祖父母はきちんと見てくれてるんですよね」

佐久間 「うちも孫がかわいくて仕方ないみたいで、本当によく相手をしてくれます。それに、母が来ている間は、仕事から帰ったときにちょっと愚痴をこぼせたりお茶を飲みながら話せる相手になってくれたりする存在が居ることも、私にとって安心材料かも。夫が相手だと、どうしても責める口調になっちゃったり、言い合いになっちゃったりすることもあるけど、同性の母とだったら世間話みたいにサラッと話せちゃうから、ストレス解消になってます」

川上 「そうそう、家に帰ってから話せる相手がいるって大きいですよね〜! 産休で1人で赤ちゃんと家にいたときなんて、『大人としゃべりたい!!』って苦しくなりました。でも、今は家で母とちょっとした話ができるから、仕事のストレスとかイライラしたこととかで子どもに直接あたることがなくなり、ワンクッション置かせてくれる存在です」

母の愚痴 聞かぬフリして、なんとか関係を保つ

 ——子どもを一緒に見守ってくれる人がいるって、親にとっても心強いですよね。でも、同居や長期滞在だと、夫婦と子どもだけという家族水入らずの時間がなくなってしまったり、夫の役割がなくなったりしないのでしょうか?

川上 「夫は普段からいないし、いても帰りが遅い。同居なので、確かに母と私と子ども達での時間が圧倒的に多いですね。それで日々の生活が回っているところはあります。でも、週末の夜、夫が家にいるときは、自然と家族4人の時間になっています。そういうときは、母も週末に自分の予定を入れたり、自分の部屋でゆっくりしていたりすることが多いので、メリハリがついています」