忙しくても料理をがんばりたいワーキングマザーの頼れる存在、レシピサイトの「クックパッド」の創業メンバーで、現在はフードエディターとして活躍する小竹貴子さん。「料理の楽しさ」を一人でも多くの人に伝えるために走り続けている。2児の母でもある小竹さんに、キャリアと育児を思い切り楽しむための日々の工夫、そして、今に至るまでの転機について語ってもらった。

 クックパッドの創業に参加してから30代半ばまで、昼夜問わず、夢中になって働いていた私も、今や5歳と1歳の娘を持つ母になりました。長女はクックパッドがマザーズに上場する直前に、次女は私がクックパッドを卒業して個人として独立してキャリアを歩み始めようとした年に、妊娠が発覚しました。どういう縁なのか、私は仕事人生の大きな節目に妊娠するみたいです(笑)。

 もちろん、「え!?今ですか!」という戸惑いも抱くわけですが、あらためて考えてみると「子ども」という存在は、私の働くスタイルや仕事をする上での価値観を、いい意味で大胆に変える機会をもたらしてくれたと思います。

 

 一番大きかったのは、やはり働き方の変化ですね。もともと仕事フリーク人間の私は、クックパッド時代に現場を取りまとめる編集長をやっていた時も、典型的な“任せ下手”。何でもかんでも「ぜーんぶ自分でやりたい!」という気持ちが強くて、結果、一人で大量の業務を抱え込んでいました。それでも、夫婦二人だけで暮らしている生活では、睡眠さえ削れば無限に時間を捻出できたので、“何でもやる主義”でも何とかやっていけていたんですね(でも、部下の育成と言う意味では…十分でなかったなと反省しています)。

 それが、子育てがスタートした途端に状況は一変! 言わずもがなですが、赤ちゃんはいつおっぱいを欲しがるか分からないし、夜寝てくれるとも限らない。まったく予測不能で、私の生活から「いつでも自分の時間を作れる」という余白はまったくなくなりました。 

「やらないこと」をどんどん決めて周囲とシェア

 特に長女を産んで4カ月後に復帰した時は、年度途中だったこともあって保育園に入所できず、本当に大変でした。金沢に住む両親も頼れませんから、会社や自宅近くの一時保育を利用したり、シッターさんにお願いしたり、どうしようもない時は子連れ出勤したり、綱渡りの状態でした。職場の温かい理解あってのことですが、切羽詰まって会議室で授乳したことだってあるんです。

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  • 子どもがいること仕事でもむしろ「強み」に
  • 解決すべき問題に対して敏感になり、コンプレックスも消えた

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