成長に重要なごっこ遊び

 では、電車好きのお子さんの反応はどうなんでしょう?

 そこで、お試ししてくれたのが、電車大好きIくん(6歳)。ぼくはしんかんせんを渡すと……。

Iくん:なにこれ? あ、でんしゃだ! わ、しゃべった!

 早速、ボタンを押したり、レバーを引いたり、自分で遊んで行きます。表情は真剣そのもの。

Iくん:これ、どーやるの? あそっか、ひっぱればいいんだ!

 分からないところは大人に聞きながら、あっという間に運転技術を習得していきます。ボタンも少ないので、直感で操作できるようです。

 車両ヘッドも3種類つけ替え、全車両を堪能。なかでも乗る機会の多い山手線が気にいったようで、「しんじゅくだ!ぼく、いったことあるよ!」「おとが、ほんもののえきみたいだね!」とゴキゲンです。

 せっかくなので、公園へ出かけて、昔ながらの“電車ごっこ”で遊んでみました。

 1列に並び、ロープを腰のあたりに持って、「しゅっぱ~つ!しんこ~!」。

 走り始めると……Iくん、本領発揮! それはすばらしい運転士ぶりを披露してくれます!

Iくん:つぎは~、しんよこはま~、しんよこはま~!

 自らが電車になって先頭に立ち、駅名をアナウンスしながら走ります。マイクを持つ(持っているつもりの)ポーズも、決まってます!

Iくん:つぎは~、なかの~、なかの!

 絶好調のIくん、ついには、おもちゃにない駅名を自らの肉声でアナウンスし始めました(笑)。

Iくん:このでんしゃは~、かくえきていしゃの~、たかおいきです! つぎは~こうえんじ~こうえんじにとまります!

 これには、親たちも大爆笑! 駅員さんのあの独特なイントネーションも完璧です。Iくんは中央線沿線に住んでいるので、どうやらなじみのある中央線を運転している模様。もはや、おもちゃいらず!? という、本末転倒な結果になりかけましたが、なりきって、そしてちょっとドヤ顔で走るIくんのかわいらしさに、親たちはキュンキュンしちゃいました!

 運転後には、すっかり頼もしい運転手さんになっていたIくん。

 見てください、この凛々しい表情を!

 感想を聞いてみると「つかいかたが、かんたんだったからよかった! アナウンスしてくれるから、それがうれしかった! たのしかった~!」とのこと。

 「こういうベルト系のおもちゃは、幼稚園年少~年中くらいが1番着けたがるので……もっと小さかったら、さらに喜んだかも?」と、Iくんママ。

 真似たり、他人になってみたり、何かに見立てたり、いろんな役割を体験したり……“ごっこ遊びは、子どもの成長にとって重要な遊び”とも言われています。おもちゃを飛び越えるくらい、空想をふくらませて遊べるところが、このおもちゃの良さなのかなと思いました。