高いサービスを利用できないときは、公的な保育サービスを探す

 ベビーシッター会社のシッター料金は、1時間当たりおおよそ1500~3000円と幅があります。繰り返し利用する場合は、数千~2万円程度の入会金や年会費を払わなくてはならない場合が多いでしょう。夜間保育、病児保育、シッターの指名などは、料金が高くなる会社が多いようです。

 そんなお金は払えないけれども、どうしても一時的に預け先が必要な場合は、公的な補助金などを受ける保育サービスをあたってみてください。例えば、以下のようなサービスがあります。

① ファミリー・サポートセンター
 地域のボランティア的保育で、預かりたい会員と預けたい会員が登録し、センターがマッチングしてくれる。預かる人の自宅で保育するのが基本。1時間800~900円。都市部では需要が過剰状態。一般財団法人・女性労働協会のサポートセンター検索ページでも検索できる。

② 認可保育園や子育て支援施設の一時預かり
 公的な補助金が出ているため比較的安価。その施設内に保育室が設けられている。待機児童が多い地域では、予約がなかなか取れないことも多い。

③ トワイライトステイ・ショートステイ
 公的な施設や委託を受けた家庭などで、夜間保育や宿泊保育をしてもらえる制度。申し込み方法は様々なので、まずは市町村に問い合わせること。

 認可外保育施設でも一時保育は広く行われていますが、公的な補助がない場合、格安なサービスには質の不安があることもあるので、注意が必要です。

 「自分で制度を調べて探すのは大変だ」というときは、市区の相談窓口、民生委員や子育て支援センターその他の子育て支援機関・団体に相談してみることをお勧めします。これらの人や窓口は、必要な人に子育て支援サービスを紹介することを役割としていて、個人的な事情の相談にも乗ってくれますし、秘密は厳守する決まりになっています。

複数の子どもを一カ所に集めて保育するベビーシッターは違法

 公益社団法人全国保育サービス協会は、ベビーシッターを「保護者等の居宅等において直接児童を保育する者」と定義して、施設での保育とは区別しています。施設での集団保育は、国の法律により届け出が義務付けられています。ベビーシッターと名乗りながら、どこかの場所に子どもを集めて無届けで保育するようなケースは、法律違反になります。

(撮影/鈴木愛子)