塾はどのように選び、使いこなせばいいのだろうか。「進学塾という選択」 (日経プレミアシリーズ)、「間違いだらけの中学受験」 (ベスト新書)の著書で教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏に首都圏の大手受験塾の特徴を聞いた。サピックス日能研・四谷大塚に続き、今回は早稲田アカデミーとenaを取り上げる。

【早稲田アカデミー】 「本気でやる子を育てる」熱血派

 もともとは高校受験で早慶附属高校や開成高校合格者数№1などの高い実績をあげ、知名度を上げたが、近年は中学受験でも実績を伸ばしている。現在は首都圏に138校舎を展開。サピックス、日能研、四谷大塚とともに、首都圏中学受験の4大塾と呼ばれている。

 1クラス平均12~13名の習熟度・学力別クラス分けを行い、それぞれのレベルに応じて教材の組み合わせから問題の取捨にいたるまで全校舎統一した指導マニュアルをもとに授業を展開。家庭学習や宿題の進め方、個々の状況に応じた目標設定を頻繁に担当講師と保護者との間で共有し、連携を密にとり指導するスタイルが特長。

■志望校別コースは他塾から受けにくる受講生も

 メインの教材は四谷大塚の「予習シリーズ」。なお50%程度が、四谷大塚YTnetの会員として、週テストを受験している。

 小6生向けの志望校別対策クラス「NN(なにがなんでも)志望校別コース」は、その専門性の高さや合格率が評価され、他塾に在籍する生徒もわざわざ通う名物コースだ。