4月が近づくと共に、わが家には民間の学童のチラシがポストに投函されるようになった。よく見ると、習字にそろばん、英会話などのカリキュラムが充実しているようだ。これならわざわざ週末に習い事に通わせなくてもいいなあ、とも思うけれど、週5日通わせて、送迎サービスなどもろもろオプションを付けるとなると、目黒区の学童の保育料月8000円の10倍近い料金! だったら公設の学童に通わせて、週に何回か習い事に通わせたほうがいいかも、などと考えてはみるが、小学1年生が1人でどれくらい移動できるものなのかわからない。

習い事を入れすぎると退会を促されるって本当?

 さらに、目黒区の認可保育園に4歳の女の子を通わせる藤田綾(仮名)さんによると、「ママ会で話題になったのですが、習い事を入れ過ぎると、学童を退会するように促されるといった話もある」のだとか。

 世田谷区の認可保育園に4歳の女の子を通わせる瀬戸弘子さん(仮名)も、できることなら学童と組み合わせて習い事的なことができないものかと模索しているという。

「学童に子どもを通わせる友達に『公設の学童のみだとサイクルが毎日同じなので、飽きちゃってだんだん行かなくなるよ』といった話を聞いたんですね。できればお勉強的なことや習い事的なこともしたほうがいいのかな、と思っていたら、ちょうど最寄り駅近くに有名塾と提携する民間学童ができるというので、打てる手があるなら早めに調べておきたいと思って、説明会に行ってみたんです」

 しかし、今ひとつ期待外れだった。塾のテキストは使うものの、子どもが勝手に自習して、遊びたかったら遊ぶという印象だったとか。

 「特にカリキュラムがあるわけでもなく、ただ時間を潰すだけなのかなあ、と。その割には週に数回通うと6~7万円にもなるし、春休みや夏休みになるとパック料金が加算されるので、チャリーンチャリーンって感じで、料金的にスゴいことになっちゃうんですよね(笑)。だったら、公設の学童と習い事を組み合わせて、例え週に1回だけでもいいから、平日にも何か習い事を入れてメリハリというかリズムに変化を付けてあげられるといいのかなあ、と思ったりします」(瀬戸さん)

 とはいえ、「世田谷区の学童はBOP(ボップ)って言うらしく、その制度が変わって『新BOP』になるようです。そもそも、何がどう新しくなるのかさえわからないくらいだから、どんな選択肢があって何をどう組み合わせるのがいいのかが見えてこないんです」と、瀬戸さんは言う。

 調べてみると、BOPというのは「Base Of Playing(遊びの基地)」の略で、参加を希望する児童は誰でも参加できる自由な遊び場を提供する放課後事業らしい。これに従来の学童クラブを統合させたモノを「新BOP」と呼んでいる。

 さらに、瀬戸さんは、「子どもが高学年になった友人は『お稽古事をいっぱい入れてなるべく時間を埋めている』と言っていましたが、1〜2年生くらいまでは1人でどこまで動けるのかわからなくて心配なので、保育園みたいに毎日通わせて預かってもらえるほうが安心なのかな、とも思いますし……」と言う。