ムダな会議とムダな書類、ムダなハンコをなくすべし!

イクボスの条件その7… 時間捻出

 部下がライフの時間を取りやすいように、会議の削減、書類の削減、意思決定の迅速化、裁量型体制などを進めていることです。

 労働時間が長い日本人ですが、時間当たりの成果である生産性は先進国の中でも低いと言われています。では、日本人のオフィスワーカーは時間をかけて何をしているのか。長時間労働の元凶は、ムダな会議、ムダな書類、ムダなハンコです。

 取りあえず2時間予約された会議室にゆったりと座って、結論の出ない話を延々と続ける。働ける時間に限りのある社員にとって、これは苦痛でしかありません。会議の後半1時間が上司の自慢話なんてもってのほか。きっと椅子の座り心地が良過ぎるのでしょう。立って会議したほうが、よっぽどいい結論を早く導き出せそうです。

 NTTデータの社内で開発、活用されていた秀逸ソフトがあります。ファザーリング・ジャパンの会員に教えてもらいました。会議にかかる人件費をリアルタイム計算できるタイマー「ミーティングタイマー」です。会議の参加者の1時間当たりの賃金(だいたいでOK)と、会議の開始・終了予定時刻を設定しておけば、1秒刻み1円単位で「この会議にかかっているコスト」が表示されるというもの。実際、導入したことで、「人件費の見える化により、会議時間が短くなった。非効率や無駄を減らそうという意識が高まった」そうです。

 どうしても長い会議をやめられないダメボス気味の人は、その会議にどれくらいのコストがかかっているか(自分の自慢話のコストはいくらか)、一度、考えてみましょうよ。

数値化できなくても、上司に発信し続ける

イクボスの条件その8… 提言

 ボスから見た上司(大ボス)や人事部などに対し、部下のライフを重視した経営をする重要性について積極的に提言していることです。

 イクボス的経営をチーム内だけではなく、組織全体に浸透するように働きかける努力ができるかということですね。経営トップに訴えるには、「社員のモチベーションが上がる」「時間当たりの生産性が高まる」など利益に結び付けるプレゼンテーションが効果的でしょう。

イクボスの条件その9… 有言実行

 イクボスのいる組織や企業は業績も向上するということを実証し、社会に広める努力をするということです。

 これこそ、最大の課題とも言えるかもしれません。企業活動の目的である「利潤追求」に直結する結果を、分かりやすく出せば、社会がついてくるようになります。

 あるIT企業の若手社長は、週に1回30分の「おやつタイム」を設けて、社員同士がプライベートな話を自由にできる時間をつくったそうです。その結果、お互いの個人としての事情や家庭の状況を理解して助け合おうとする雰囲気が生まれて、非常に社内の空気が良くなったそうです。若きイクボスリーダーは、「そろそろ数字として成果が出そうです」とうれしそうに話してくれました。

 自分が取ったイクボス的アクションがどんな成果に結び付いているのか、数字として表せるものも表せないものも、周りに伝え発信しようとすることも、イクボスの役目のひとつです。