抱っこひもで抱っこして子どもを保育園に送るスーツ姿のパパや育児休業を取得して生まれたばかりの赤ちゃんの世話に奮闘するパパ…。共働きのパパのあり方はいろいろ。この連載では、妊娠がわかってすぐの新米プレパパから幼児のパパまで、もっと楽しく、前向きに子育てに向き合うためのセオリーを、『新しいパパの教科書』(学研教育出版)よりお伝えします。

●パパのギモン
(1)万が一に備えて、日頃から心がけることは?
(2)いざというときのために、何を用意しておく?
(3)定期健診や予防接種は必要なの?

いざというとき頼りになるパパ友、ママ友

 2011年に起こった東日本大震災のときには、東北や関東地方で大きな揺れを感じ、首都圏の交通網はマヒし、「帰宅難民」になった人が多くいました。子どもたちが家族と別の場所で過ごしている時間帯で、電話も通じにくくなっていたので、自宅に帰れなかったパパやママは保育園や小学校にいる子どもたちのことを心配していました。

 そんなとき、地元にいるパパ友やママ友が、子どもの安全を知らせてくれ、自分の子と一緒に子どもたちを保護してくれ、夕飯も食べさせてくれた……。そんな心強いエピソードが、震災後、ツイッターなどに流れました。

地域は我が子を守るセーフティネット

 万が一の状況のときに、「あの子は大丈夫か?」と顔が浮かぶような地域のつながりは、どんな防災システムにも代え難い心強い危機管理です。

 地域とのつながりは、普段からの関わりで醸成されていくものです。地域のイベントやお祭りなどに親子で参加することはもちろんですが、近所の人にあいさつしたり、会話を交わしたりといった何気ない関わりを重ねることが、いざというときに我が子を守るセーフティーネットになるのです。

 なお、子どもが大きい場合は、それぞれが別の場所にいた場合、まずはどこに避難するのか、落ち着いたらどこに集まるのかなど、基本的なルールを家族間で決めておきましょう。

家の中の防災対策はパパの役目

 小さな子どもが過ごす時間が多い家の中の防災対策は、パパの役目と心得ましょう。たんすが倒れてこないように固定したり、特に赤ちゃんがいる場合は、地震が起こったときに物が落ちてこないかをチェックしたりしておくことが大切です。