小学校も4年生くらいになると学校生活にも慣れ、子ども自身にも「力を抜いていいところ」と「しっかりやるべきところ」をだんだん区別できるようになってきます。
4年生は、少し大人びてくる高学年への入り口です。
親にとっても、それまでの手のかかりようとは違って、生活面での自立も少しずつできるようになるころだと思いがちです。
同じように、子どもの出産から10年という区切りは、職場にも「もう、子育て中だから、って気をつかわなくても大丈夫よね」「やっとバリバリ働いてもらえる。あてにできる」と思われるタイミングでもあります。
小4とは、親は職場から期待され始める時期であり、子どもが学童を卒所する「激動の時期」でもある
けれども、このころにもう一つの壁が待っているのを知っていますか?
それが「小4の壁」。
その原因の一つは、学童保育所からの退会です。行政が委託している学童保育所では、小学3年生までの人数を補助金の対象としています。ところが、保育スペースや、保育スタッフの人数の制限などで、一つの施設に受け入れることができる子どもの数は限られています。
そこで、施設を利用したい子どもが多い地区ほど、高学年になると退会せざるを得ない状況に追い込まれるのです。なぜなら、4年生からは行政からの補助金対象にならないので、同じ人数なら、1年生から3年生までの人数を多くしておくほうが、施設の運営上は、有利だからです(例えば、あっとほーむのある横浜市では平成27年度から6年生まで対象となります)。
さらに、4年生くらいになると親のほうは「もう一人で留守番できるでしょ」と安易に思ってしまいます。でも、昨日まで3年生だった子どもが、4年生になったとたん、そんなにしっかりするものではありません。
4年生は小学校6年間の中でも折り返し地点です。学校での活動も増え、周囲からの期待も大きくなり、勉強も本来の勉強らしいものになっていきます。
学校からも、親からも「もう4年生なんだから……」と言われて、結構緊張している子もいるのです。成長の自覚を子どもに持たせることはいいことだと思いますが、その移行期の不安定な気持ちを子ども一人に委ねるには、4年生はまだまだ頼りない存在だというのが現実だということを、まず知ってあげてください。
次ページから読める内容
- 成長のストレスで子どもが体調を崩したり、不満を急に爆発させる場合もある
- 学童で過ごしていた時間を、習い事や塾に置き換えればいい…という簡単な問題ではない
- 親や学校の先生以外の「近所の大人」との関係を構築し、子どもが安心できる環境を用意しよう
- 鍵の取り扱いにも注意。暗証番号式か、秘密の場所に隠すか…
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