「子どもに小さなころからクラシック音楽に親しんでほしい。でも、どうすればいいのか分からない」「ピアノを習わせたいのだけど、親がやらせるのではすぐ嫌いになりそう。自分から習いたいと言ってほしい」──そんな悩みを持つママやパパのための体験型ワークショップをのぞいてきました。前編の今回はイベントの模様をレポートし、後編ではイベントの講師を務めた、ワーキングマザーでもあるピアニスト三舩(みふね)優子さんにお話を聞きます。

 今回、取材したイベントは「かこんで!もぐって!のぞいて! 親子で楽しむきらきらピアノ」。タイトル通り、ピアノを囲み、のぞき込み、下に潜って音楽を楽しむ企画です。

演奏しながらピアノという楽器の仕組みを教えるピアニストの三舩さん(写真左)、ピアノの下で音がどう響くかを説明する作曲家の轟さん
演奏しながらピアノという楽器の仕組みを教えるピアニストの三舩さん(写真左)、ピアノの下で音がどう響くかを説明する作曲家の轟さん

コンサートホールのステージに集合

 会場となったのはクラシックコンサートも数多く開かれる文京シビックホールの大ホール。ただし、参加者のイスは、1802人の観客を収容する客席ではなく、普段は演奏者が立つステージに用意されています。

 並べられたイスの中央に置かれているのは、一般的なグランドピアノよりもさらに大きなコンサートピアノ。しかも、天板が外されているので、ピアノの内部がよく見えます。

 ワークショップは2部構成。午前の部は4歳以上の未就学児とその保護者、午後の部は小学校1~3年生とその保護者向けとなっていました。今回取材したのは午前の部です。

 親と一緒に大ホールに入ってきた子どもは、まず誰もいない客席にびっくり。ステージに上がってからは、目の前にある大きなピアノに興味津々の様子でした。中にはピアノの中をのぞき込む子どもも。