講師を務めたのはピアニストの三舩優子さんと作曲家の轟千尋(とどろき・ちひろ)さん。ワークショップの「きらきらピアノ」というタイトルも、三舩さんと轟さんが手掛けた、子ども向けのピアノ曲集『きらきらピアノ』(全音楽譜出版社)から取ったものだそうです。

ピアノの中にピンポン球を入れると・・・

 ワークショップの時間は約1時間。轟さんがピアノの仕組みを模型などで説明した後、三舩さんが実際に演奏してみます。子ども達が自分の指で鍵盤をたたいて音を出す機会も何度かありました。

 大きく盛り上がったのが、ピアノの音が出る仕組みを説明したときです。

 まずボウルに張ったラップの上に塩をまいて、そこに「あ~」と叫んでみます。すると、塩は小さく震えます。まるで踊っているよう。これは声が空気を振動させ、それがラップに伝わり、ラップが揺れて塩が踊る仕組みです。

 この試み自体は、科学実験などで見られるものですが、今回のワークショップでは、これをピアノでも再現してみたのです。

 ピアノの中にピンポン球を入れて、三舩さんと轟さんは子ども達に質問します。

 「小さな塩は震えたけど、大きなピンポン球はどうなると思う?」

 「震えると思う」「小さく震えるんだよ」