1人で暮らすのと、家族で暮らすのとでは、住む場所の条件が変わってきます。1人で住むときは、通勤が便利で遊びに出やすい場所がよいかもしれませんが、家族で暮らすのであれば、子育てに適した落ち着いた環境や、買い物しやすいかどうかということも重要なセレクトポイントになります。

 株式会社リクルート住まいカンパニーは、3月3日に「2014年 みんなが選んだ住みたい街ランキング」を発表しました。この調査では、「シングル」「DINKS(配偶者以外の同居人はいない。夫婦ともに就業中)」「ファミリー(子どもと配偶者が同居している)」と、3つの家族形態ごとに、関東と関西でそれぞれ住みたい街について調べています。日経DUALでは、この中の「ファミリー」について見てみました。

ファミリー人気は「鉄板」が神奈川エリア

 関東版のファミリー総合ランキングでは、1位が吉祥寺、2位が恵比寿、3位が自由が丘でした。

 1位の吉祥寺は「緑が多く、下町っぽい雰囲気。おしゃれなお店も多い」(女性39歳、ファミリー)と、生活環境の良さを評価する声が目立ちました。「1位、2位の共通点は買い物施設の多様性。駅直結の大型商業施設に加え、地域ならではの店がそろう商店街がある」(リクルート住まいカンパニー広報課)。3位の自由が丘は「横浜、渋谷、二子玉川にも乗り換えなしで行ける」(男性40歳、ファミリー)と、交通の便のよさが評価されているようです。

 関東の総合ランキングは、吉祥寺が1位で、2位が恵比寿、3位が池袋となっています。1位と2位はファミリー層と同じですが、3位の池袋は、ファミリーだと5位でした。池袋は、昨年まであまり人気が高くなく、総合で13位、ファミリーでは29位。今年、人気が急上昇した理由のひとつに、2013年3月に東京メトロ副都心線と東急東横線が相互直通運転になり、交通の便が良くなったことが考えられます。

 ファミリーと総合のランキングを比較すると、第4位「二子玉川」、 第9位「鎌倉」、第10位「たまプラーザ」など、ファミリーには神奈川エリアが人気であることが分かります。リクルート住まいカンパニーによれば「利便性に加え、生活環境の良さが評価されている」とのこと。「この地域は、毎年ファミリー層からの支持を得ていて、既に人気は鉄板」だそうです。

住みたい街(駅) ファミリーランキング

調査対象:関東在住(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)の20~49歳の子どもと配偶者が同居している男女1000名。
調査対象:関東在住(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)の20~49歳の子どもと配偶者が同居している男女1000名。

住みたい街(駅) 総合ランキング

調査対象:関東在住(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)の20~49歳の男女3000名。
調査対象:関東在住(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)の20~49歳の男女3000名。

 次に、同じランキングの関西版を見てみましょう。