前に、「子どもが宿題の答えを丸写し 親の対処法」という記事を書きましたが、ああやって日々の課題の丸写しをするのと、テストでカンニングをするのはかなり違うことです。前者は、自分が楽をしたくてズルけているだけですが、後者は親のプレッシャーに負けて無理をしているのです。とにかくこうなってしまってはいけません。

共働きのおかげで「子どもどっぷり」にならなかった

 ところで、子どもとの距離感がどうなるかは、その人の性格によっても大きく違うのですが、実は、共働きの場合は、この点について非常に有利な立場にあります。

 そもそも、自分を犠牲にして子どもにどうこうというほどの時間がとれず、かなりの時間は子どもと関係なく「仕事」してしまっていますし、子ども(や夫)と無関係な人との付き合い、つながりが多くて、子どもの評価を自分の評価と感じてしまうようなシチュエーションにはなりにくいです。私も、子どもの成績で一喜一憂はするものの、それをずっと引きずってはいられなくて、一日のあらかたの時間は子どものこと以外を考えています。ぐつぐつ、コトコト、煮詰めちゃう時間がないし、そのつもりもないというわけです。

 むしろ、私は、「この恵まれた状況(共働き)」になければ、どっぷりと子ども依存の価値観に嵌(はま)っていく素質のあるタイプ(?)だったと思うのですが、自分も消耗しすぎず、子どもも追い込みすぎずに受験を終えることができました。

 共働きは中学受験に向いてるんじゃない? と思う理由は、実はここにあります。ここ(=親子のほどよい距離感)は、満足して中学受験を終えるために、非常に重要なところなので。