スクラップブッキングのコツは「見開きから始めよう」
マークスは「スクラップホリック」などのブランドを展開し、マスキングテープ(同社は「マステ」という商品名で展開している)やアルバム、デコレーションのためのグッズや書籍などを数多く発売している。
今回はマークスの片岡優美さん、米田朋代さんに教わりながら、実際にスクラップブックを作っていく。米田さんが企画編集を担当した「ママ&パパのためのスクラップホリックの本 ― 子どもの写真をかわいく残す25の方法」というスクラップブッキングのハウツー本も参考にする。
実際にスクラップブッキングを体験するのは、2児の母である編集部・長野。5歳と1歳の男の子を持つワーママだ。「子どもが生まれてからというもの、たくさんの写真を撮っています。でも、整理が追いつかなくて、半年に1回、ネット上に保管するだけで精いっぱい。いつかフォトブックを作ろうと思いつつ、あっという間に5年経ってしまいました」という長野に、マークスの米田さんがくれたアドバイスは「大丈夫、忙しいママでも挑戦できますよ! スクラップブッキングのハードルを下げるには、まず見開き(本を開いたときの左右2ページ)から作ることです」。
このアドバイスは目からウロコだった。実は、筆者も取材の前にスクラップブックを売っている店へ行った。この機会に愛犬の写真をスクラップしてみようと思ったのだ。しかし、10ページ以上もあるスクラップブックを見て「こんなに作れるのか?」とちゅうちょしてしまった。悩んだのは「すべてのページを埋めないと」という思い込みがあったからだ。そうではなく「できるところからでいい」「まずは見開きの2ページに写真を入れてみる」と言われると一気に気が楽になった。これなら、すぐにできそうだ。
「最初から1冊まるごと作るぞというのは一番ハードルが高いんです。1つの見開きを作って、残りはやりたくなったらやる、くらいの進め方でちょうどいい」(マークス米田さん)。
お薦めはひも綴じタイプのスクラップブック
さて、「スクラップを作ろう!」と思い立った人は、初心者ほど「まずスクラップブックを買おう」と思うのではないか。「取りあえず形から」というありがちな発想だ(これもまた筆者のことで恐縮だ)。
しかしスクラップブックを買いに行くと、「色々あるけど、どんなスクラップブックに貼れば簡単なの?」という疑問に直面する。でも、「少しずつ作ればいい」という基準に照らすと、意外に簡単に答えが見つかった。
「どんな人にもお薦めなのは、ひも綴じタイプのスクラップブックです。ひもを外せば1枚の台紙になります。2ページでもためらいを感じる方は、まずは1ページからでも。初心者にも忙しい人にも最適ですよ」(マークス米田さん)。
こうしたスクラップブックは、台紙をばらせるタイプならではの飾り方もできるそう。
「とっておきの1枚ができたらリボンなど結んでつるし、子ども部屋のドアや冷蔵庫などに飾る、といった使い方もできますよ」(マークス片岡さん)。編集部・長野も「それなら、子どもと一緒に作っても楽しそうですね」と請け合う。そうして作った“とっておきの1枚”がどんどん増えてたまったら、ひもで再度まとめればいい。
他にも、定番のリング綴じタイプや、蛇腹状のアコーディオンタイプといった製品がある。もちろん、こうしたタイプでも使い方は同じ。少しずつ作っていけばいいだけだ。
「もっと言えば、ちゃんとしたスクラップブックでなくても、A3くらいの大きな画用紙に貼ってもいいですし、スケッチブックを使って1ページずつ貼っていっても。毎月1つの写真入りポスターを作る方もいます」(マークス米田さん)。
これでだいぶ、心理的なハードルが下がった気がする。