DUAL世帯向けのエアコンの選び方。前回(「エアコンを買い替えるなら春がオススメ」)はエアコンを買い替えるときに知っておくべき4つの情報を解説しました。後編では、家電コーディネーターの戸井田園子さんにメーカーごとの特徴、自分に合ったグレードの見つけ方、そして買い換え時期の見極めについて教えていただきます。

メーカーで方向性が異なる「快適性」

──後編ではメーカーごとの特徴を教えていただきたいのですが。

 最近のエアコンには、メーカーによる「基礎体力」の差はありません。

──基礎体力とは?

 最も基本的な「冷やす」「暖める能力」です。この点に関しては、メーカーによる差はないと考えていいでしょう。

──では、何で決めるのでしょうか?

 エアコンを選ぶときのポイントは3つあります。1は「基礎体力」、2が「メンテナンス」、3は「快適性」です。

──「メンテナンス」とは?

 掃除が必要か不要かです。いわゆる自動掃除機能ですね。

 3の「快適性」が、それぞれのメーカーによって異なる「特徴」です。人のいる場所を感知するか、風を直接当てるか当てないか、スマホに対応しているか、音が静かか、暖まる時間が短時間かなどです。こういった機能は部屋によって必要度が異なります。リビングには重要ですし、そうでない部屋もあります。

冷やす、温める機能の差はメーカー間でほとんどなくなってきている。注目すべきは、それぞれの「快適性」に対する考え方だ(写真はビックカメラ赤坂見附駅店)
冷やす、温める機能の差はメーカー間でほとんどなくなってきている。注目すべきは、それぞれの「快適性」に対する考え方だ(写真はビックカメラ赤坂見附駅店)