時短勤務のデメリットを調べておけばよかった

【M・Yさん】(33歳、正社員、金融・営業)

 私は今も時短勤務で働いています。育休から復帰する際、人事面談で「時短勤務」を勧められて、あまり深く考えずに時短勤務を選びました。実際に時短勤務となって驚いたのは、給料が低かったこと。社会人になって以来の最低額でした。また、時短勤務の間は昇級・昇進も出来ないと知り、モチベーションがかなり下がりました。

 総合職として10年働き続けてきたのに、今は一番待遇が悪いように思います。時短勤務を考えている人は、お給料や人事評価についてしっかり確認した上で選んだほうがいいと思います。

 ただ一方で、時短勤務で助かっている面もあります。私たち夫婦はともに地方出身。近隣には育児・家事を頼れる身内がいません。基本的には夫婦2人で家事・育児をしなければならないので、帰宅時間が早い時短勤務を選んだことでなんとか乗り切れているのです。

 時短勤務で気を付けていることは、「短い時間でミスなく、業務を仕上げること」。繁忙期には昼休みを削ったり、残業したりして、職場に貢献するようにしています。自宅に会社貸与のパソコンがあるので、子どもの就寝後に仕事をすることもあります。また、通勤時間に資格の勉強をして合格し、部長から「よく頑張った」と初めて褒めてもらいました。

 また、こんな出来事がありました。いつも命令口調できつい言葉をかけてくる男性の先輩がミスをしたときに、急きょ残業申請してそのミスをカバーしたことがあったんです。

 それでも変わらず、私のことを見下しているのを感じて悔しくなり、普段の私は穏やかで、物腰が柔らかだと言われているのですが、その先輩と上司の前で、先輩の言うことや態度がおかしいということに、強く反論しました。

 普段の私からは想像もつかないような怒りぶりで反論し続けたことで、先輩も課長も驚いたようです。「時短だからといって、ナメてはいけない」という雰囲気になり(笑)、その後は、とても丁寧に接してくれるようになりました。

 時短勤務だからといって、弱い立場でいることはないと思います。とはいえ、職場でどうしても肩身が狭くなります。ぜひ、社内で愚痴を言い合えるワーキングマザー仲間を作ってください。たまにはガス抜きランチをオススメしたいですね。

(ライター/西山美紀)