「子どものデジタル機器利用頻度」を聞いた調査で、スマートフォンやタブレット、パソコンを「ほぼ毎日利用している」と答えた家庭は3割程度。これは、ポータブルゲーム機や据え置き型ゲーム機を上回っています。

 使い方については、パソコンは「インターネットサイトを閲覧する」が最も多く、タブレット端末やスマートフォンでは「無料のアプリやソフトでゲームをする」が多く挙げられました。

図2 子どものデジタル機器利用頻度 (対象:所有家庭)

「ほぼ毎日利用している」デジタル機器はスマホ、タブレット、パソコンがゲーム機を上回る(GfKの資料より)
「ほぼ毎日利用している」デジタル機器はスマホ、タブレット、パソコンがゲーム機を上回る(GfKの資料より)

 なぜ、歴史が古く、子どもにもなじみが深いように思えるゲーム機より、PC、タブレット、スマホの利用頻度が上回っているのでしょうか。

「利用目的がゲームだけではない」スマホは子どもに使わせやすい

 GfKの新井沙織氏は、「それぞれの機器の利用目的の違いによる、親の考え方を反映させた結果」と分析しています。

 「ゲーム機は、ゲームをするための機器。ゲームが主目的となるため、子どもにゲーム機を与えるタイミングを慎重に見ていると思われます。今回の調査結果でも、子どもへのプレゼントは、年齢が上がるにつれておもちゃからゲームにシフトするということが分かりました。子どもがゲーム機を持つ年齢は小学生以降が一般的です」

 実際、9歳の子どもの利用頻度ではポータブルゲーム機をほぼ毎日利用する割合が、PC、タブレット、スマホを上回ったそうです。

 パソコンやタブレット端末、スマートフォンの利用頻度が高い理由について、新井氏は「利用目的がゲームだけではなく、インターネットの閲覧や、知育・学習アプリの利用、写真や動画の閲覧など多岐にわたっているため、親としても、低年齢時からデジタル機器を利用することに対する心理的なハードルが低いからではないでしょうか」と分析しています。またゲームに関しては、タブレット端末やスマホに無料のゲームが多い点も影響しているようです。

(文/オフィスマイカ 井上真花)