シニア層と子どもたちが世代を超えて交流

 マンション内には30を超えるクラブや団体があり、延べ600人以上が活動しているという。活動場所は敷地内に11ある集会室や会議室、木工室や陶芸室のあるカルチャーセンターなどのほか、隣接する緑小学校の体育館やグランドを利用することもある。

「敷地内の緑の手入れをするグリーンボランティアというグループが月に1~2回、緑小学校に出向いてシイタケの栽培やタケノコ堀りを教える活動も続いています。また小学校のPTAと協力して、子どもたち向けに木工教室を開いたり、紙飛行機を作りながら飛行機が飛ぶ仕組みを教えたりする『寺子屋』活動も3年ほど前から始まりました」

カルチャーセンターはマンションの販売当時からある。取材当日はとうげいくらぶで作品を作っている人たちがいた
カルチャーセンターはマンションの販売当時からある。取材当日はとうげいくらぶで作品を作っている人たちがいた

マンションの敷地内でシイタケも栽培して、住民向けに販売したりしている
マンションの敷地内でシイタケも栽培して、住民向けに販売したりしている

サンシティの管理組合の清原暢氏は、木工教室では子供たちに道具の使い方を教えているという
サンシティの管理組合の清原暢氏は、木工教室では子供たちに道具の使い方を教えているという

 そう話す清原暢氏も、同じく管理組合で理事長を務め、今は修繕専門部会の技術部員として活動している。現役を引退したシニア世代が管理組合やクラブ活動で活躍し、マンション内や地域の子どもたちとも積極的に交流する。そうした世代を超えたコミュニティーが、30年以上の歴史を通じて築かれてきた。

子育てのために戻ってくる若い世代も多い

「ここには昔ながらの下町気質が残っていると思います。外で子どもがうるさくしていても叱ったりしないし、子どもにへんなことをする大人もいない。広場や川や山もあって、遊ぶには絶好な場所です。このマンションで育った子どもたちは、自分たちが親になるとここに戻ってきて子育てするケースも少なくありません」

 かく言う大塚氏の娘さんも、結婚して子どもが生まれたときにサンシティの中古物件を購入し、住み始めたという。実家の近くなら、孫の面倒を見てもらいやすいという思いもあったようだ。もちろん実の親が住んでいなくても、コミュニティーの発達したマンションなら共働き世帯でも地域に溶け込みやすく、親が不在のときも子どもを安心して遊ばせられるメリットもでてきそうだ。

「このマンションの環境やコミュニティーに魅力を感じて、新しく入居する若い世代も少なくありません。中古市場でも人気が高く、30年以上前の分譲当時より高い価格で売られているケースもあります」(清原氏)

マンション内にある図書室。これも住民たちで管理しているという
マンション内にある図書室。これも住民たちで管理しているという