鈴木会長 結婚した夫婦がどんな人生を送るかはそれぞれですが、不幸にして夫が亡くなった場合でも、多くのケースでは生命保険が下りるので、子どもがいても暮らしていける。ですが、離婚した場合、女性が働いていなければ年収はほとんどなくなる。先日読んだある新聞記事では母子家庭における平均年収は240万円と出ていました。かなり厳しい数字です。子どもがいたら、さらに大変でしょう。

 そうすると、結婚して仕事を辞めた女性が、夫と本当に合わないとなった場合、嫌だけどそのまま一生過ごすか、厳しい生活を送るか、二者択一になってしまうんです。だから今、持っている経済力を捨てたらいけない。「離婚できますよ」という意味ではなくてね(笑)。

鈴木亮 選択肢が増えるということですね。

働くことは女性の「役割」であり「責任」

鈴木会長  同時に、これからの日本では、女性にとっても働くことが社会的な責任になると思っています。人口が減ってきて、日本の経済力が落ち、労働力も少なくなっていく。そんな日本という国の中で「働く」ことは、女性が果たすべき「役割」「責任」になっていく。だから女性には、色々なことがあっても心めげず、上昇志向を持って働いてもらいたいと私は思っています。

鈴木亮 会長のようなトップが「辞めてはいけない」というのは絶対に必要なことだと思います。昔は結婚したら辞める、出産したら辞めるのが当たり前でした。でも大和証券は「そのどちらでも辞めてはいけない」とトップが言っている。会社の貴重な戦力として育てているのだから、辞められたら会社の損失になる。だから辞めてはいけない。そう言える経営者が、日本にはまだそれほどいないんです。