イクボスは、部下の子どもの年齢も把握している

イクボスの条件その4… 組織浸透

 管轄している組織(部長であれば部内)全体に、ライフを軽視せず積極的に時間を割くことを推奨し、広めていること

 「ワークもライフも大事にしよう!」という雰囲気は、その組織を率いるリーダー自身が率先してカルチャーを作っていくことで生まれます。

 部下の家族構成や年齢を把握して「昨日、小学校の入学式だった? おめでとう」と声をかけたり、保育園の送迎がある部下の退社時間を把握しておいて「そろそろ17時だから、もう帰っていいよ。雨だから自転車は気をつけろよ!」と促してあげたり。ボスのちょっとした一言で、子育て中の部下はすごく安心できるものなんです。

家族や趣味について笑顔で語る上司は部下から親しまれる

 ボス自らもライフを大切にしている“キャラ演出”も重要です。欧米のオフィスでよく見られるように、デスクに家族の写真を飾るのも効果的だし、日頃からランチやちょっとした合間の雑談で、家族や趣味についての話題を笑顔で提供できるといいですね。

ボスが家族の話をした瞬間、子育て中の部下との距離はぐっと縮まる
ボスが家族の話をした瞬間、子育て中の部下との距離はぐっと縮まる

 「今週、息子の野球の試合があるから、早めに帰って特訓につき合わなくちゃいけないんだよ」と上司が言えば、部下も自分の事情を言いだしやすくなるでしょう。もちろん、「制限時間内でゴール(成果)を決める」という、仕事に対する緊張感はお互いに共有するという前提です。イクボスは、メリハリ上手なボスとも言えるわけです。