ママ起業に付きものなのは「輸入&関税」のリスク

 質疑応答タイムでは「個人事業主で始めるより、法人を設立して始めるほうがメリットはあるか」といった質問が挙がりました。「迷わず法人化した」と言う黄野さんは、独占契約を取るというビジョンが最初にあり、取引先への信頼度を考慮したためだと答えつつ「実際やってみたところ、個人事業主だからといって取引先が決まらないということはなかった」と回答。一方、田中さんからは「法人化するには税理士に依頼したり、手続きが複雑なので、まず個人事業主から始めてもいいのでは?」というアドバイスが聞かれました。

 税金の話が関税の話に転じると、谷田さんが失敗談を披露。

 「輸入する品目によって様々な規制があることを知らずに、最初はかなり損をしました。妊娠中でハイになっていたのかもしれません(笑)

 黄野さんは「子ども用玩具を輸入する際には、口に入れても安全、かつ安心か確認するためのテストがあります。食品を輸入するときと同じです」と、専門的で実用的なアドバイスをする場面も。

 皆さんに共通するのは明るく前向きなことです。そこはやっぱり「好き」が高じたビジネスである故の強みとも言えるでしょう。

ママ起業家に有効な2つのキーワードは「子ども」と「ネット」

 最後に、ニースさんが本日のまとめを発表。5人のママの共通点は以下の3つでした。

・ 子どもと自分が一緒にいられるコミュニティーをビジネスにしたこと

・ 自分にとっての最良なビジネス・スタイルを確立したこと

・ ネットを活用したビジネスをしていること

 出産や子育てを機に初めて仕事時間と自分時間のバランスに向き合うママは少なくありません。限りある時間をどうあんばいするか、どう子育てをしたいか、自分がどう生きていきたいか。こうした疑問に真剣に向き合う時間が、新しいビジネスのきっかけになることもある。

 仕事に復帰するにも時短でのやりくりと会社からのニーズをてんびんに掛けて迷ったとき、自分のやりたいことが物理的に限られてしまうことに気づき、「ならば思い切って起業してみよう」。でも、それを実践するのは、言うはやすし……。「そんなの私には無理」と思っているママも多いはず。ボヌール ド サクラで出会った5人のママ起業家達の経験談を聞いて「とにかくスタートさせてみよう」と背中を押してもらったママも多いのではないでしょうか。

 「仕事と子育ての両立」ではなく、「仕事と子育てが同じフィールドにあり、その中心に私がいる」。こうしたスタイルがスタンダードになる日も、そう遠くはないのかもしれません。


パネルディスカッション後に行われた、ニースさんによる英語絵本の読み聞かせ