体調不良を乗り越え、試験会場へ

お嬢さんと
お嬢さんと

 資格取得のための勉強を始めたとはいえ、机に向かう環境も時間もつくれないまま。結局、電車の中だけで勉強することになりました。

 「とにかく時間の足りなさに悩みました。家に帰ると、甘え盛りの子どもが『ママ、ママ』と付いてくるので、合間に家事をするだけで精いっぱい。寝つきが悪いときは家事がすべて後回しになるなど、自宅での勉強は無理でした」

 「だからといって、電車の中でもちゃんと勉強できるわけではありません。もともとFPの試験勉強は電卓をたたきながら計算することが多いのですが、電車の中で電卓は迷惑ですよね(笑)。電車では解ける問題を反復するのみでした。電車で中身の濃い勉強をするのは無理だと思いますが、逆に勉強できる場所と時間がそこしかなかったから集中でき、計画的に進められたのかもしれません」

 さらに試験直前になると清野さん自身が気管支炎にかかり、勉強したくてもできない状況が続くことに。なかなか回復する兆しのない体調を抱えながら、次第に焦燥感にかられ、精神的に不安定にもなったそうです。

 「でも、とにかく試験は受けに行こう。逃げることだけはしない、と自分に言い聞かせて試験会場に向かいました。今回、合格できたのは本当に奇跡としか言いようがないのですが、合格の秘訣を一つだけ挙げるとすると、どんなに準備不足でも諦めずに試験当日は会場に行くこと!(苦笑)」

 「とにかく落ち着いて問題に取り組み、自分が知っていることはすべて出せるように集中するに限ります。幸いにも、いい結果が出せたので、次はさらに上を目指したい。約2年後をめどに、日本のFP資格では最上級であるファイナンシャル・プランナー資格のCFP(日本FP協会認定)を取得したいです」