前回の記事「共働きなら6500万円の一軒家は買えるのか?」では、住宅購入の相談事例を紹介した。以下、相談に訪れた佐々木ご夫婦(仮名)の収入と購入プランを再度掲載しておきたい。

■ 収入:夫婦あわせて年770万円
夫(30歳)390万円 ドラッグストア勤務・都内店舗の店長
妻(35歳)380万円 飲食業・本社勤務(時短勤務中)
*税金・社会保険料を差し引いた手取り額で計算

■家庭状況
結婚から4年目、子ども1歳6ヶ月

■資産
現在の貯金額 1150万円
外貨預金や株、投資信託など 100万円

■購入プラン
購入予定の物件 6500万円(一軒家)
頭金 貯金から500万円程度
ご両親からの援助 500万円〜1000万円程度
借入予定 固定金利(フラット35)で5000万円〜5500万円

 佐々木さんご夫婦は、東京・山手線の大塚駅に住宅購入を検討している。予算は6500万円だ。頭金1000万円で5500万円の住宅ローンを組むと、毎月の返済額は20万円を超える(固定金利2%、借入期間30年で試算)。お二人の収入を考えれば借りられない額ではないが、他の要素も考慮すると予算を大きくオーバーしていると思われる

時短、子育て、住宅ローンが重なると家計は激変

 佐々木さんご夫婦は出産前は毎年200万円近くの貯金ができていたようだ。別の視点から考えると、この貯金額までなら支出が増えたり収入が減ったりしても、短期的には同じ生活ができることを意味する。自分はこれをバッファー(緩衝材)と呼んでいる。

 出産を境に奥さまの時短勤務で手取り額が100万円以上減り、子育て費用の負担も増えた。もう一人欲しいのであれば、時短勤務の収入減少と二人分の子育て費用で毎年の貯金額はゼロに近づく。

 現在の家賃は月15万円なので、毎月の住宅ローンの返済額が20万円を超えれば、年間の負担は最低でも5万円×12カ月で60万円以上増える。収入減と子育て費用も合わせれば赤字コースだ。

次ページから読める内容

  • 昇進を逃さないために、家を建てる場所は譲れない
  • ライフプランとリスクを天秤にかける

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