保育園に子どもを通わせているママ&パパにとって、学童保育施設は将来付き合う可能性の高い場所。でも、意外とその実態を知らない人が多いようです。来年小学校に入る息子を持つDUAL編集部員が、学童保育にも詳しい、「保育園を考える親の会」代表の普光院亜紀さんに「学童保育の基本のキ」と最近の動向について聞きました。

―― 学童って、いったいどんな場所なんですか?

普光院亜紀さん(以後、敬称略) 一般的には「学童」とか「学童保育」と言われますが、行政では「放課後児童クラブ」が正式名称として使われています。学童保育は、共働き家庭が「小1の壁」を乗り越えるためには必須の存在です。公立と民間立があり、どちらも厚生労働省の制度に基づいており、留守家庭の子どもの居場所として設置されています。そのため、就労などで日中親がいないことが利用の条件になります。

 場所は様々で、学校で使われていない教室や、学校外にある児童館、保育園といった施設などに設置されています。学校の外にある場合は、子どもたちが自力で学童保育施設に通うので、学童保育行きの下校班が組まれている場合もあるのです。

保育の終了時刻は、夕方6時が主流だが施設によって様々

―― 保育時間は何時ころまでですか?

普光院 学校が終わったあと、夕方6時ぐらいまで利用することができます。

 夕方のお迎えについては、施設によってルールは様々です。5時までは大人のお迎えがなくても帰宅でき、5時以降になると保護者によるお迎えが必要というルールのところもあります。

 終了時間は、6時というところが最多ですが、6時半~7時まで保育を行う施設も増えてきました。

―― 夏休み・冬休み・春休みなどの長期休みはどうなるのでしょう。

普光院 ご安心ください。長期休暇中は、朝から通常の時間まで通うことができます。お弁当を持たせる必要はありますが、お昼寝やおやつの時間も確保されているところが多く、遠足などのイベントを企画してくれる施設も少なくありません。

―― 子どもたちは学童保育でどのように過ごすのでしょうか。

普光院 配置された指導員が出欠を確認してくれ、その見守りや指導のもとで、遊んだり、休んだり、おやつを食べたり、宿題をしたりして、夕方まで安心して生活できるようになっています。季節のイベントを楽しんだり、集団遊びを教わるなど、楽しいイベントも企画されています。

 なお、学童保育の保育料の平均額は、1カ月で公立は5535円、法人などの運営施設では月7580円、父母会運営のところは1万872円となっています。(全国学童保育連絡協議会2012年度調査より)