これらの「読み・書き・そろばん」は、毎日続けることが大事ですが、あまり多すぎてもよくありません。それぞれを10分、1日合計30分を毎日続けていくことを日課にするとよいでしょう。

 働いているお母さんは、毎日すべてを見てあげることは時間的に難しいかもしれませんね。「音読」はお母さんにかかわっていただきたいですが、「書く」「そろばん」は子ども1人でも進めることができるでしょう。ただし、子どもがやれたことに対して、ねぎらったり、褒めたりの声かけは必ずしてあげてください。

忘れがちだが、もうひとつ大切な「聞く」こと

 基礎訓練には、ここまでお話してきた「読み・書き・そろばん」の他にもう1つ、「聞く」ことも重要です。学校で先生の話を集中して聞き続けることができるか。お母さんの会話をじっと聞くことができるか。こういった習慣が、塾に通い始めると、大きな差となって表れてきます。

 もし、我が子が、授業参観のときに先生の説明をあまり聞いていないようだったり、親の話を一部しか聞かずにすぐに行動してしまうという癖がある場合には、話している相手の目を見ながら、最後まで聞くという練習をさせましょう。

 最後の第3段階は「応用学習」ですが、これにあたるのが小学校高学年からの学習や受験勉強です。応用学習を効率よく、深く行うために、第1段階の体験知識(基礎イメージ)と第2段階の基礎知識の土台がしっかりしていることがとても大切です。

 次回は中学受験にまつわる話をもう少し進め、塾を利用するタイミングや入塾テストについてお話しします。

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