この体験知識(基礎イメージ)は、小学3年までの「遊び」に大きく起因します。そこで、図形感覚を鍛えることにつながる「遊び」をいくつかご紹介しておきましょう。
・オセロゲーム (→斜めの感覚を養う)・折り紙(→対称性の感覚を養う)・ラッキーパズル、タングラムなどの平面的な組合せパズル・立体四目ならべ(→立体感覚)などです。
これらの遊びを通して、自然と図形の身体感覚が身につき、その後の学習、特に算数の図形において有利になります。
ただし、勉強ではなく、あくまでも遊びのなかでやらせてあげてくださいね。
最近の子どもは、遊びというとテレビゲームに向かう傾向がありますが、やはり、自分の指先で折ったり、動かしたりするという肌感覚を身につけることが大事です。
それぞれ1日10分、計30分を日課にすることを目標に
次に、第2段階の「基礎知識」についてです。小学1~3年生では、基礎学力、いわゆる“読み・書き・そろばん”の能力を鍛えることが大切です。下記、順にみていきましょう。
■「読み」
赤ちゃんの頃からの読み聞かせに始まり、徐々に自分1人でも読めるようになっていくものです。「読む」ことを楽しめるのは素晴らしいことですが、ストーリーを速く追いたいがための斜め読みや、主人公に感情移入するだけの感覚的な読み方をしている子どもが意外と多いのです。これでは、しっかり読めていることにはなりません。
最終目標は、きちんと黙読できることですが、そのために、一旦音読に戻り、一語一句しっかり読み込むということをやらせてください。
音読のときに意識したいのは・速く読む(活舌よく、速く読む)・感情を込めて、抑揚をつけて読むという2点を取り入れる、ということです。
子どもとお母さんの間に本を広げ、子どもがお母さんに向けてまるで紙芝居をするように、抑揚をつけながら読むということを楽しくやってみてください。速読法なるテクニックもありますが、これもしっかり読めない子どもになりがちなので、お勧めできません。
■「書く」
1.鉛筆を正しく持って2.読みやすい字を素早く書くこれができるようになる練習が必要です。
練習量としては、学校の宿題の問題集を解答したり、ノートに漢字を書くだけではとても足りません。学校の宿題以外に、継続的に何か問題集を進めましょう。その際に、答えの正誤だけでなく、文字をきれいにきちんと書いているかも見てあげてください。
文字の大きさに大小のバラつきがあったり、縦横の行が揃わないようであれば、・百ます計算・教科書の書写が有効です。