決定的に、夫と私で子どもへの接し方が分かれるのは、公の場に出たときだ。例えば、公園の砂場。私は、他にたくさんの子どもたちが遊んでいると、まだ砂遊びに慣れていない虎をその中に放り込むのは、どうも躊躇してしまう。そ~っと遊ばせてみて、様子をうかがう。そんなママの気持ちを接してか、虎もあまり積極的に遊ぼうとしない。

砂場で他の子のおもちゃを取り上げているのを「楽しそうだった」って……ちょっと(汗)!

 ところが、夫と一緒に公園に行く時は違うようだ。初めて夫が子どもと二人で公園に行った日、帰ってきた夫から出た言葉にギョーテンした。

 「随分長く遊んでたね」(私)
 「虎蔵がお友達(と言っても見ず知らず)のおもちゃを借りて、遊びまくりで」(夫)
 「えっ? それって、おもちゃを取り上げて、自分のものにしてたってことじゃないの?」(私)
 「なんか、楽しそうだったよ」(夫)

 いやいや、そうじゃなくて。ほかのお子さんのおもちゃを勝手に取って、ずっと遊ぶのは、ルール違反じゃないかと。そのお母さんににらまれなかったのか? しかも、他にも、いつ頃からしゃべりだすとか、子育てに関する色々な情報を収集してきてるみたいだし。

 いわゆる「公園デビュー」だというのに、なんなんだ、この馴染み方は。そうか、パパだからか。パパだから周りのお母さん方も優しく見守ってくれるのか。ある意味、治外法権っていうことか。

砂場で遊ぶ虎。一緒にいるのがママかパパかで、遊び方が違ってくるらしい
砂場で遊ぶ虎。一緒にいるのがママかパパかで、遊び方が違ってくるらしい