テレワーク時代への対応 自宅での仕事場所の確保は必須

 前ページに洗濯場所として登場した家事コーナーですが、一人になれる空間という側面もあります。「専業主婦の家庭では、リビングが妻好みの空間になることが多いのですが、共働き家庭では、リビングはみんなの空間です。夫、妻それぞれが思い思いにくつろぐための空間づくりはとても大切です」と河崎さん。夫は小さくても個室型の書斎スペース、妻はおしゃれな家事コーナーを選ぶ人が多いそうです。

 家事コーナーは、妻が自宅で仕事をする際のワークスペースにもなります。政府も推奨しているテレワーク、今後、ますます導入する企業も増えそうです。「テレワークをどう管理するかは、これからの大きな課題です。子どもには触れさせられない重要な資料もありますよね。仕事と家事・育児のけじめをどうつけるかは、時間だけでなく空間的にも考える必要があります。そのためにも、家の中に独立したワークスペースになる場所を確保しておきましょう」と河崎さんは話します。

リビング近くの家事コーナーは妻が趣味、仕事など自分の世界に思いきり浸れる空間
リビング近くの家事コーナーは妻が趣味、仕事など自分の世界に思いきり浸れる空間

「家飲み」派のための家族で楽しめる部屋

 これまでの明るくナチュラルなスタイルとは趣がガラリと変わり、重厚な雰囲気のこの部屋。ここは夫の書斎兼趣味の部屋です。部屋の一角にはミニバーもあります。とはいえ、夫が閉じこもるための部屋ではないそう。「デュアル世代では、早く家に帰ってそこで飲みたいという家飲み派が増えています。夫がシャカシャカ、シェイカ―を振って夫婦で飲みながら、子どもも一緒に家族でゲームをしたり、DVDを見る。ここはそんな部屋です」と河崎さんは話します。「片方の壁には一面に本が並んでいますが、これは実は壁紙です。デザイン性の高い輸入壁紙が増えてきたことから、内装で遊ぶ人も増えています。炊事や洗濯の空間は機能が大切ですが、遊び心のあるくつろぎ空間を作っておくのも日々忙しいデュアルファミリーにはおすすめです」

正面のレンガは本物。壁のデザインを1面ずつ変えて、こだわりいっぱいの空間にしている
正面のレンガは本物。壁のデザインを1面ずつ変えて、こだわりいっぱいの空間にしている

ミニバーは作り付けにせずあえて置き家具に。「家具を選ぶ」という行為もこの部屋をプロデュースする楽しさの一つになっている
ミニバーは作り付けにせずあえて置き家具に。「家具を選ぶ」という行為もこの部屋をプロデュースする楽しさの一つになっている