中学受験は山あり谷あり。たたでさえ、子どものためを考えるほど心が揺れる、迷う時期もあるのが中受親というもの。そのときに、一方が中学受験に「消極的反対」だったりして冷ややかに見られていたら、耐えられるでしょうか?

 それに、子どもの中高6年間をどう過ごしてほしいかという、子育ての中でもかなり根幹に関わることについて、両親がバラバラのテイストでいるのはやはり禍根を残します。でも逆に、うまくすれば、子育てのあり方も固まり、家族の絆も磐石になる大イベントなのです

 夫の場合、元々、中学受験に反対しているわけではありませんし、学校の好みについても、特に大きくズレているわけではありませんでした。

 いよいよ受験が近づいてきた6年生秋以降、立て込んでくる学校行事や説明会に行ってもらったり、手ごわい過去問の攻略にお父さんを駆り出したりしているうちに、だんだん、お互い信頼回復してきました。仕事がそこまで忙しくなくなっていたのも幸いしました。特に、本番に向かうメンタルの持っていき方とか、夫がすごく上手なので、大きな助けになりました。

 最後は、やはり、家族で勝ち取った合格!として気持ちよく終了したいものです。(間に合ってほんとによかった…)

 どのくらいがちょうどなのかは家族によってぜんぜん異なるとは思いますが、なるべくなら「カヤの外」に置かないほうがいいです。

興味がないパートナーには説明会に行ってもらう

 もし、中学受験に興味がない人なら、徐々に。都合がつかない日の説明会(学校でも塾でも)に行ってもらうようなところから始めて、中学受験をするというのはどういうことなのか、どういう中学校生活を送ってほしいのか、イメージを持てるようにしていったらどうでしょうか。

 具体的作業の分担は、あるに越したことありませんが、なくてもなんとかなります。とにかく、めざす生活、価値観を揃えることが大事です。複数合格したあと、進学する学校をどこにするかとか、あるいは、合格した学校に行くのか、公立中に行くのかで家族で意見が合わず揉めるなんてのは最悪です。この学校、すごく子どもに似合うと思う!! というところが揃っていれば、時間がなかなか取れなくても、精神的には強力な支えとなり、得られた成果は家族の財産となって残るでしょう。