先生たちとフランクにコミュニケーションできる場でもある

 第2に、PTA活動への積極的な参加は、先生達とコミュニケーションを取るための格好のツールであり、学校側と仲良くなる近道であること。平日、先生達は私よりもずっと長い時間を子どもと過ごしています。そんな先生達は、子どもが親には見せないような一面をばっちり目にしていて、PTA会合で先生に会うたびにそうした話を聞くことができました。

 例えば、あるときはこんな話を聞いて驚きました。

 わが家の長男坊が学芸会で発表する劇の配役を決めるときのこと。人気の役に複数の子が立候補したため、オーディションをして、みんなの投票で配役を決めたことがあったそうです。息子もその人気の役に立候補し、一番多くの票を集めて選ばれたのだとか。

 息子本人からは「○○の役をすることになった」としか聞いていなかったので、その経緯を聞いてビックリ。「クールなタイプかと思っていたけれど、まさか演技派だったなんて!」と、息子の意外な一面を知ることができたのです。

 こうした日ごろのちょっとしたエピソードを聞き出すには、保護者面談会のような改まった場ではなく、PTA会合前後で先生と軽くお話しする機会がちょうどいいと感じました。

学校内の日常の風景を見るのも、親にとっては大事なこと

 第3に、PTA活動のミーティングに出席するために学校へ足を運ぶこと自体に、大きな意義があるということ。仕事をしているとそんな時間をつくるのは一苦労ですが、学校内の日常の風景を見ることができる絶好のチャンスです。授業参観などの特別な行事ではなく、子ども達の素の姿に触れられるのですから。

 会合に出席するために学校に行ったとき、運動会に向けてダンス練習の真っ最中だったことがあります。息子や息子の友達がみんなで夢中になってダンスを練習している姿を見て、思わず胸が熱くなったことを覚えています。こうした場面にも、あえて学校に行かなければ出合う機会はないでしょう。