もう10年近く前になりますが、わが家は長男が0歳だったとき、保育園入園後の数カ月は、「保育園に行く回数と休む回数、どちらが多いのだろうか……」、という日々を過ごしていました。

 「自分が仕事をしていなければ…」「自宅でみてあげていればこんなに病気を繰り返さなかったのでは…」「この子は弱いんじゃないか…」。そんな風に自分を責める日々でした。あるとき、とある病院の先生に「2歳までは集団生活は向かない。病気のことを考えたら家でみているべき」なんて言われ、仕事を続けるか本気で悩んだこともあります。

 しかし今は、「知ろう小児医療守ろう子ども達」の会の活動を通して、小児科の先生による講座を開催する度に、先生たちの言葉に励まされ続けています。

みんな、病気になって、成長する

 「子どもは病気になって強くなっていくんだよ」
 「病気になって免疫を獲得していくんです」
 「病気になるのなんて、早いか遅いかだけ。保育園入園時にたくさんなる子もいれば、幼稚園の入園時になる子もいる。またならない子もいる。それだけだよ」

 そんなメッセージを聞いているうちに、自分を責める気持ちはなくなっていきました。

 「みんな、病気になって、成長する」――子どもが病気のときに親ができることは、自分を責めることではなく、よくみて(観察)、書いて(記録)、そして伝える(伝達)。この3つなのだと思っています。

 保育園や学校では、確かにある程度、病気は「うつし合う」ものです。「誰がこの病気を持ち込んだ第一号か?」なんて話もよく聞きますが、そんな話をするのはとってもナンセンス。園で病気を流行させないために、またお互い子育てしながら働く者同士として、守っていきたいマナーがあります。

 今日は、保育園に子どもを通わせる親として守ってほしい病気のマナー(「登園基準」や「保育園との付き合い方」)についてお話します。