受診の必要性がないのに、園の先生が受診を強く勧めたら?

2.【保育園との付き合い方】

 保育園の先生とは密なコミュニケーションが必要です。例えば、熱で呼び出しがあった場合や調子が良くないときは、日中の様子を先生から詳しく聞いておく必要があります。病院に連れて行き、医師に様子を伝える際には、いつもと比べて食欲はどうだったか、遊べていたか、睡眠はしっかりとれたか、おしっこやうんちの状態はどうだったかなど、園での様子が診断の手掛かりになることもあります。

 保育園の先生が夜間の受診を強く勧める場合がありますが、それは医師のお墨付きが欲しいから。医師の「大丈夫です」という言葉が欲しくて、「心配」というボールを保育士さんは親に手渡したわけです。今すぐ受診が必要な状態かそうでないのか、保育士さんであっても学んでいればわかるはずのこと。親も、そうなのです。

 「元気に遊べている」「ごはんを食べられている」「しっかり眠れている」「いつも通りおしっこやうんちが出ている」ことを確認したうえで、救急の受診が必要かどうかいま一度保育士さんとも一緒に考えてみたいものです。救急を受診すべきかどうか迷った時に頼れるツールについては、前回の記事「保存版 子どもの病気で救急外来に行くか迷ったら」でご紹介したとおりです。また、受診した際の医師からの助言は、保育士さんと共有してみるとよいですね。

 保育園の先生やかかりつけ医と、上手にコミュニケーションをとりながら、誰かに心配のボールを押し付けるのではなく、子どもを真ん中にみんなが協力して支え合っていきたいものです。

■変更履歴
記事公開時、インフルエンザの登園基準の紹介で、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日」に「(幼児は3日)」を追加しました。本文は修正済みです。