【回答】 お稽古事は「楽しいこと」が何より大事。続けるうちに「好き」にもなる
子どもにとっては、お稽古事と遊びの間に境界はありません。「友達と会うのが楽しいから通いたい」「先生が面白いから行く」といった気持ちが子どもにあり、嫌がらずに通っているなら、全く問題はないと思いますよ。
お稽古事は、「楽しいからやっている」と思えることが大前提。
楽しい→続ける→面白くなる→好きになって頑張るというサイクルがだんだんと回っていくことに、お稽古事の醍醐味があるからです。
習っているお稽古事に、子どもの「好き」とか「面白い」という気持ちが芽生えるには、ある程度の期間が必要です。やり続ける過程で、楽しみや喜びが見つかっていくものだし、「もっとうまくなりたい」という思いや一生懸命になる力も育っていくのです。
1年でやめてきたとのことですが、その程度の期間では、お稽古事の本当の楽しさや面白さを味わうことのないまま、すべて入り口の段階で終わってしまった可能性が高い。
いろいろなお稽古事をさせれば、「これ!」というものが見つかるんじゃないかと考えることは、青い鳥探しをしているようなもの。わずか8歳で「たった一つの大好きなもの」なんて、見つかるのかな?
この人に聞きました
(取材・文/ライター 広田遙、構成/日経キッズプラス)
[日経キッズプラス2009年3月号の記事を基に再構成]