行き先や見学経路など、小旅行の計画を子どもに立てさせる

 工場見学は小学生中学年以上であれば「どこに行くか」「そこで何をどういう順番・コースで見たいのか」「何を体験したいのか」という計画を子ども自身に立てさせるといいでしょう。

 知識や経験があまりない子どもの場合は、行きたいと思う場所自体が少なく、場所探しから親が手伝う必要があるかもしれません。その際は、行かせたいと思っている施設を示唆したり、インターネットなどで一緒に調べたりしてあげるといいでしょう。

施設によってはHPからパンフレットをダウンロードできるところもありますし、多くの場合は郵送で取り寄せられます(送料が必要なこともあります)。

 見学所要時間を考えたり、時刻表の読み方やネットでの路線検索方法を教えて往復の移動時間も計算させたり、交通費や昼食代、お土産代を準備させたりするのもいい経験になります。

 想像力や計画性、計算力、お金の管理能力など、さまざまな力が養われます。細かく計画を立てるとなると、高学年にとっても大変な作業になります。緻密な計画を立てることになれば、親もサポートに時間と労力を割くことになるかもしれません。もちろん子どもたちにラフな計画を立てさせたところで引率舎に協力を仰ぎ、計画を完成させ、子どもが「自分で計画を立てた」という自信を付けさせる、という方法もあります。

 引率舎では子どもが計画を立てる際に役立つ、「冒険の計画シート」も用意しています。そのシートを取り寄せて書き込むだけでも、計画性が身に付き、自分で計画したという満足感を味わえるはずです。

引率舎「冒険の計画シート」の記入例
引率舎「冒険の計画シート」の記入例

“子どもだけのお出かけ”が、子どもの冒険心や自立心を育む

 宿泊込みのスキーやキャンプのツアーはもちろん、個人引率による近場への“子どもだけのお出かけ”も、ともに子どもの成長の大きな糧となることは想像に難くないでしょう。冒険心や自立心を育み、子どもの視野を広げてくれるはずです。

 親など身近な保護者と一緒のお出かけは、大人の方が子どもに振り回されているようでいて、実は大人が「さあ、次に行くよ」などと強くリードしていて、やはり親の思い通りに子どもを動かしている場合が多いものです。展示物も大人の興味や関心という視点から見てしまいがちです。

 でも、子どもだけで自由に行動させ、見たいものを見たい順番で好きなだけ見せてあげると、まったく違った経験になるはずです。兄弟姉妹・友達同士で見ているものを評価したり話題にしたりして、子どもの世界が広がっていきます。