つまり、文化祭に行ったときに、やさしいお兄さんお姉さんがいたこと、楽しい催しがあったことと、その一員になるには入試をくぐりぬけなければいけないということは実感としてつながりません。入試の中身も理解できません。ましてや、何を積み重ねていけばそれが解けるようになるかだって、わからないのが当たり前ですよね。
入試問題は、入塾前の子どもには解けません。2年なり3年なりこつこつ勉強して、初めて歯が立つようになるというしろものです。
実現したい大目標(中学合格)を掲げて、そこまでのギャップを分析し、数年分の日々の課題に落とし込み、実行するなんてこと、やったことありますか? お子さんが。
むしろ、中学受験という場を利用して、初めてこういう体験ができる、それが中学受験のメリットのひとつでもあるといっていいくらいです。(実は、中学受験のときに、すでに「大目標」のために日々がんばることができるお子さんがたまにいます。スポーツ、音楽など、何かしらの分野ですでにそういう体験を積んできた場合には。)
これから中学受験を始めるというときには、トップからやる気を引き出すより、ボトムから行くほうが現実的です。
まずは一週間のサイクルから成功体験を積み重ねる
すなわち、「勉強のやる気は、勉強から生まれる」ということです。
・日々の課題をする→親に認められる・一週間の勉強をする→分かるる、復習テストで点が取れる
という、短いサイクルでも体験できる手ごたえから、足元を固めていきます。