こんにちは、井戸美枝です。今日は、育児休業中のお金の仕組みについてお話ししたいと思います。
会社は、育児休業中に給料を払う義務がありません。そのため期間中は、無給としていたり、大幅に支払額を減らしたりしているところが多いのが実態です。それでは、子育てに専念できませんね。そこで、雇用保険に加入している会社員であれば、雇用保険から「育児休業給付」の支給を受けることができるようになっています。支給期間は、産後休業期間終了後に取得する育児休業開始日から1歳に達するまでです。
これは、2010年3月31日まで支給されていた育児休業基本給付金支給と育児休業者職場復帰給付金が統合された給料を補完する仕組みで、2010年4月1日から実施されています。
あなたの「育児休業給付金」はいくら?
さて、給付金はいくら支給されるのでしょう。さて、給付金はいくら支給されるのでしょう。2014年4月から給付率が変わりました。最初の6カ月間は休業開始時の給与(額面)の67%。それ以降は50%です。
計算式は、
(例)休業開始時賃金月額が30万円で、育児休業を10カ月取得する場合
①最初の6カ月の計算
30万円×67%=20万1000円
20万1000円 ×6カ月=120万6000円
②残りの育休月数の計算
30万×50%=15万円
15万円×4カ月=60万円
③合計
120万6000円+60万0000円=180万6000円
会社によっては、育児休業中も就業規則等で賃金が支払われることが決まっていることがあります。その場合は給付金と実際に支払われた賃金月額の合計は、休業開始時賃金月額の80%が限度となります。
つまり、休業開始時賃金月額の30%以下の賃金が支給された人は、「賃金月額の50%相当の給付金を支給」、30%を超えて80%未満では「賃金月額の80%相当額と事業主から支給される賃金の差額を支給」、80% 以上では「支給されない」ことになります。