DUAL世代の離職率は、減少傾向に

 次に、年齢別に見てみましょう。

 出産~育児のために職場から離れる女性が多い35~44才の労働力人口は、12年と比べて12万人増えています。他の年齢層でも増えていますが、もっとも如実に現れているのが、この年齢層になります。女性の世代ごとの労働力率をみると、例年同様、前後の25~34才および45~54才に挟まれて谷間になる、いわゆるM字カーブを描いていますが、そのカーブは前年より谷間が浅くなってきています。

総務省統計局の労働力調査(季節調整値)を元に作成
総務省統計局の労働力調査(季節調整値)を元に作成

女性の非正規社員は増加したけれど、正規社員は減少

 女性の雇用形態についても見てみましょう。

 正規社員は1028万人で、非正規社員は1296万人。前年と比べると、非正規社員が1.3%増え、正規社員が1.3%減っています。つまり、女性労働人口が増えているにもかかわらず、正社員は減っているということになります。

 内閣府の「男女共同参画白書 平成25年版」によると、女性は男性に比べて若年層でも非正規雇用が多いことに加え、多くの女性が結婚・出産期にさしかかる25歳以降で正規雇用が減少し、非正規雇用が増加する傾向がみられるとのこと。M字カーブは浅くなってきてはいますが、現実をみると、まだ女性の正社員への道は険しいようです。

(文/オフィスマイカ 井上真花)